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  • 26.08.21

GOOD WEDDING AWARD 2026 グランプリ 2人の対話をデザインする“設計士”【ampersand By LAGUNAVEIL ATELIER 佐藤彩香さん】

 グランプリに輝いたのは、ampersand By LAGUNAVEIL ATELIER(東京都渋谷区)の佐藤彩香さん。発表した結婚式では、2人の対話をデザインする“設計士”になることを目指し、高い評価を得た。
 現役ウエディングプランナーの新婦は、夫婦で一緒に結婚式を創っていくことを楽しみにしていた。一方の新郎は当初、「どっちでもいい」と発言することもあり、準備にあまり積極的ではない様子を見た新婦は、意見を飲み込み始めるようになった。
 前向きになれない理由を佐藤さんから新郎にヒアリングしたところ、「体験したことがないので分からない。自分ごととして想像できない」との回答だった。今2人に必要なのは、これまでのプランナー経験に基づいた佐藤さんからの提案ではなく、一緒に考え、対話し、選びとっていける関係性だと確信。これまでのキャリアで培ってきた自身の強みであるプランニング力をあえて一旦手放し、対話に重きを置いて、準備を進めていった。
 まずは、新郎新婦1人ずつとの時間を設け、本音をヒアリング。その後、佐藤さんを交えた3人で対話する流れを構築した。普段なら打合せで決定まで持ち込む項目も、その場ではあえて決めずに一旦持ち帰らせ、もう一度新郎新婦で話してもらうように。2人で出した答えこそが正解と言える、フローを目指した。
 「結婚式が分からない」という新郎の発言に対しては、自分ごとに捉えられるよう共通言語を設定した。「一緒に買い物するのが好き」との2人の価値観から、『お店づくり』に置き換えて考えることを提案。買い物という体験に基づき、結婚式も自分ごとに捉えてもらえるようにした。2人が大切にしたいポイントをキーワードとして並べ、ショッピング感覚で選び取る場も用意。その中で、結婚式の日付の『12』と『STORE』の言葉を掛け合わせ、「12STOREはどうか」と新郎自ら当日のコンセプトを考案。前向きな姿勢に新婦も喜びの表情を見せるなど、対話を通して準備を進めていった。
 迎えた結婚式当日。『12STORE』に基づき、テーブルクロス、エスコードカードなどは12色のラインナップに。コンビニレジ横のホットスナックをイメージし、新郎新婦それぞれが希望した肉まん、アメリカンドッグも会場に並べ、ゲストも買い物気分で楽しんだ。
 また、『原点のSTORE』としてファミリーミートを実施。女手一つで育ててくれた新郎母からのサプライズレターも盛り込み、当初「分からない」と話していた結婚式に対し涙を見せるなど、新郎にとっても意味のある体験へと変えた。『人生の仕入れSTORE』は、12名のゲストによる他己紹介の時間に。2人を支えてきた人、出来事を価値として並べ、母から友人、同僚へのマイクリレーとなった。『これからのSTORE』として佐藤さんは、式前の準備期間中、新婦の職場訪問を新郎に提案。この時間を通じて好きな人の『好き』を知れるようにしたほか、新婦にとっても解り合うことを諦めなくていいと思える機会に繋げた。
 これまで担当してきたカップルから、多くの「ありがとう」を受け取ってきた佐藤さん。この式では当日のプランニングだけでなく、プロセスにも重きを置いた。式後2人から受け取った「ありがとう」は、答えを共に探し見つけていく体験を教えてくれたことへの感謝となった。
(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、8月21日号)