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  • 26.08.06

細部まで妥協しないアルバム 職人技の光る手仕事【アスカネット】

 結婚式の思い出を“カタチ”に残す写真。昨今は「データで十分」というカップルもいる中で、いつでもすぐに見返せるフォトアルバムの価値をきちんと提案できるかは重要と言える。今号では、アルバムメーカー大手のアスカネット(広島市安佐南区)の広島工場を現地取材。最新の印刷機材を揃えると同時に、アルバム製作を支えているのは他でもない『人の手』だ。アルバム完成までどんな工程があるのか。1冊に込める現場の想いに迫る。

 アルバム注文が入ると、まずは製作進捗などを調整。希望に応じてページレイアウトの作成も同社で行っており、その場合撮影事業者から全データを預かり、写真選定、レイアウト作成、レタッチまでを一貫して担う。
 婚礼は撮影枚数も多く、特に2カメの場合数千枚にも及ぶデータから、どの写真がアルバムに最適か選定。各施設・会場の特徴や好みなどを踏まえた“カルテ”も参考に、ベストなデザインになるよう微調整を繰り返し、カップルや撮影事業者に確認を取ったのち、印刷へ移る。
 用紙はシートとロールの2種類。クオリティへのこだわりから、一部用紙は白さなどを全て管理した同社特注品となっている。所有する印刷機は数億円に上る最新のものもあるなかで、ここでも人の手は欠かせない。色を忠実に再現するため、オペレーターは色の濃度とバランスを測定。1日の中でも定期的に調整を行い、“色のブレ”を防ぐ。
 その後は、ニス・ラミネートといった表面加工。紙表面のなめらかさを高めるため、ニス加工の一部機械は同社特注仕様にアレンジするなど、細部までこだわっている。
 刷り上がり後は1回目の検品へ。プリント自体に問題はないか、加工の際にホコリが入っていないかなどを、目視で1ページずつ慎重に確認していく。
 検品クリア後は、製本作業。工場内で作成するハードカバーの背表紙に使うボール紙は、現時点で172種類のサイズを用意。アルバムのページ数はもちろん、同じページ数でもラミネートなのか、ニスなのか、加工によって厚みも変わるため、ベストフィットになるようラインナップしている。
 工場内ではケース・ボックスも作成。組み立てに関しては手作業が中心となる。スライド式の収納ケースの内部は、厚さの異なるボール紙を貼り合わせ二重にし、強度を高めている。蓋を開けるとアルバムがせり上がるスライドアップケースは特許も取得しており、そのパーツも自社で作成。シール貼り、組み立てと1つずつ人の手で作業を進め、完成させていく。
 アルバムとしてカタチになった後の2回目の検品では、ページが抜けていないか、カバーに傷がないかを最終チェックし、ようやく出荷となる。
 「工場をショールーム化していければ」と話すのは、執行役員フォトブック事業部長の櫻井均氏。式場や撮影事業者などクライアントに向けた見学を受け入れており、“職人技”の光る現場を積極的に公開していく。

記者の目
 工場見学で感じたのは、『神は細部に宿る』ということ。とにかく細かく、言ってしまえば“面倒な作業”を積み重ねた後に、ようやく商品が完成する。細部まで妥協を許さない企業姿勢と、一人ひとりの技術があるからこそ、同社のアルバムは大切な思い出をカタチとして残すにふさわしい『一級品』なのだ。
(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、8月1日&11日合併号)