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  • 社説:潮目
  • 23.08.29

少子化対策=結婚式という理屈に社会からの反発

 参議院の森まさこ議員がX(旧Twitter)に投稿した内容に対し、ネット上で炎上している。内容自体は、経産省からブライダル補助金について説明を受けたという報告程度。ところが自民党未婚少子化対策議連の会長を務めている立場もあって、ネットでは少子化対策に効果的とも思えない結婚式に補助金を出すのは、単なるバラマキではないかという批判が殺到。これに端を発して、ブライダル補助金そのものに多くの疑問の声が上がる事態となっている。
 そもそもこの補助金は、特定生活関連サービス業が、インバウンド需要獲得にあたって行う事業に対し、最大500万円までを補助するという内容。例えば海外の展示会に出展する、インバウンド獲得のために英語版のHPを制作するといった場合だ。『ブライダル産業を中心とした』と明記されてはいるものの、『「79 その他の生活関連サービス業(791 旅行業を除く)」に該当する事業を実施している中小企業』を対象としていることから、必ずしもブライダルだけに特化した補助金ではない。森まさこ議員が【ブライダル補助金】と投稿してしまっているのは誤りといえる。
 さらに上記の目的から、未婚少子化対策とは全く関係ないにもかかわらず、「結婚式支援は少子化対策には繋がらない!」といった批判は完全に的外れ。国策ともいえるインバウンド活性化のために、ブライダル産業が貢献できる可能性は十分にあり、単なる利権と言われてしまうのは短絡的すぎる。
 それを前提にしつつも、これまでブライダル業界が【未婚少子化対策に結婚式の果たす役割】を論じてきたのも事実。今回の炎上を考えると、この論は社会から納得感を得られないことが示されたとも言える。ブライダル業を多くの人に応援してもらうためには、未婚少子化対策ではなく別の軸が必要ではないか。
(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、8月21日号)