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  • 25.06.26

ブライダル業界調査レポート① 少人数化傾向への変化【ウィーブ】

 ブライダル映像サービスのウィーブ(大阪市北区)は4月24日、ブライダル業界現状調査-調査レポート2025を発表した。ブライダル業界従事者631名からの回答を基に、【消費者ニーズ・価値観の変化】、【集客・マーケティング】、【業界の景気・企業動向】、【業界の未来・トレンド】について現状の課題と今後の方向性を示している。各企業の戦略構築の上で役立つデータを、今月からそれぞれの項目別に4回にわたって紹介していく。

式場とパートナーで差も
 表1 は、「結婚式を実施するカップルの傾向として、どのようは変化を感じますか?」の回答結果(複数選択)。この結果から、ブライダル従事者は、消費者ニーズの変化と価値観の多様化が一層鮮明になっていると見ていることが分かる。
 最大の特徴は、少人数婚の定着。傾向の変化について、過半数を超える55.3%が【少人数項の増加】と回答しており、コロナ禍を契機に普及したこの形式は、カップルの価値観、ライフスタイルに根ざした新しいスタンダードになっている。さらに、【婚礼スタイルの多様化】(48.2%)、【価格重視】(45.0%)といった傾向の変化を指摘する声も多く、パーソナライズされた選択への流れは確実に進んでいて、今度も加速するだろう。
 【少人数婚の増加】については、経営層の66%がその浸透を強く意識していて、経営判断にも影響を与えていると考えられる。一方で価格重視に関しては、現場社員層に強く意識されていて、経営層との実感値には差が生じている。
 ちなみに2024年の調査では、「コロナ流行後の変化で感じているものはありますか?」という質問を実施。【ナシ婚の増加】が55%以上ともっとも多く、続いて【フォトウエディングの増加】が約40%超えとなっていた。
 その他の回答としては、『けじめとして必要最低限の内容を希望』、『新郎新婦の結婚式においての知識が増えた』、『会社関係を少なくして友⼈を重視』、『参列経験が無いカップルの増加』といった声も。『ペット婚需要の増加』、『1.5次会の増加』、『会費制の結婚式の割合が増えているように感じる』というものもあった。『写真のために結婚式を挙げるカップルも⼀定数いる』、『SNSなどで他⼈がやったことをまねる傾向が続く』など、さらなるSNSの影響に注目している回答もあった。
 表2は、「多様化しているニーズに対する新しい取り組みは?」の質問に対する回答結果。【オンライン見学・打合せ】が新たな標準になりつつあることは明らかだ。今回の調査結果では39.9%の企業が新しい取り組みとして回答していて、2024年比では約5%増加した。コロナ対策として進んできたオンラインスタイルという新たなツールに対し、現在は変化する顧客ニーズを取り込むためにもさらに導入が必要と考えている可能性も見て取れる。
 続いているのは、【挙式・披露宴の構成・型の変更】(29.8%)。【低価格プラン導入】(25.4%)が上位になっている。
 一方で、多様化に向かうカップルの変化に、十分に追従できていない企業も存在する。回答全体の約3割を占めている、【特に取り組んでいない】、【わからない】であるが、約80%はパートナー企業によるものだった。多様化するニーズへの対応について、式場とパートナー間の温度差が課題として浮かび上がってくる。加えて経営層と現場層の間にもギャップはある。【取り組んでいない、わからない】の回答を役職別にみていくと、チーフなど含む現場層では20%前後に止まっている一方、経営層は約45%にまで高まる。
 その他の回答としては、『ペット対応の許容範囲拡⼤』、『料理に特化した考え⽅』、『王道で本質的な結婚式の追求』、『価格に⾒合う⼈材教育と商品開発』、『ナシ婚層へ結婚式の情報発信ができるよう、幅広い情報配信を検討』といった声もあった。 表3は、「カップルが結婚式に求める重要なポイントは何ですか?」の回答結果。【ゲスト満足度】(73.7%)、【コストパフォーマンス】(62.0%)、【商品(料理・写真・映像・ドレス・美容等)の質】(51.7%)が全ての役職層で共通して上位を占めた。現在はいかに価格以上の納得感を提供するかが勝敗を分ける時代。カップルは単に安価なプランを望んでいるわけではなく、意味や体験価値を重視した提案こそ必要と考える従事者は多く、満足度、コスパ、質といった回答に表れた結果だ。
 その他としては、『提携内でも選べる選択肢の多さ(持込みのリスクを減らすため)』、『悪目立ちしないように自然体で自分達らしく節目を迎えたい』、『SNSに載せられるか』など。 表4は2023年度比で、「カップルの結婚式に関する予算意識はどう変化しましたか?」の回答。全体の50%が【予算を減らす傾向】にあると回答している一方で、【予算を増やす傾向】の回答は6.0%であった。もっとも前の質問の回答として、【コストパフォーマンス】が上位になっていることを考えると、単なる安さの追求ではなく、それよりも納得感を重視しているのではと認識しているのは明らかだ。
 その他の回答を見ても、この認識は散見されている。『必要なものにはお金をかける・かけたい』、『増やす減らすではなく適正なのかどうか』、『自分たちにとっての必要不必要の明確化(メリハリ)』などが挙がった。
 少人数婚の増加傾向、さらにカップルの予算意識として減らす傾向が高くなっている一方、1組あたりの売上については、【上昇した】の回答が27.7%となった。【わからない】(27.6%)とほぼ変わらない数値であり、【低下した】(18.5%)に比較しても多くなっている。
 売上上昇の回答を牽引したのは、式場である。式場関係者に限ると、【上昇した】と回答したのは40%に迫る多さだ。これは【低下した】の15%前後と比較すれば、倍以上の回答となった。一方パートナー企業に限ってみると、上昇は10%程度で、20%を超える低下に比べて厳しい状況が見て取れる。

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(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、7月1日号)