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  • 18.08.31

アロマ空間デザインの可能性*vol.2*香りの演出で上質な空間を創造する【アロマ空間デザイナー 石井保子氏】

 皆さんこんにちは。今回は、嗅覚(香り)は私たちの脳にどのように働きかけ、影響を与えるのか、また、アロマ空間デザインとはどのようなものかについてお伝えしていきます。

嗅覚(香り)がもたらす力とは?

 人間の脳の中で、大脳新皮質が思考や言語などの知的活動を司る「考える脳」と言われるのに対して、大脳辺縁系は記憶や喜怒哀楽といった感情に関わり、本能に基づく行動を司る「感じる脳」と言われています。人間のもつ感覚の中でも唯一、嗅覚だけが、この大脳辺縁系(本能)にダイレクトに伝わるため、人間の感情に働きかける力が五感の中でも非常に強いのです。
 香りは鼻から直接脳に伝わり、自律神経系、内分泌系、免疫系へ情報が伝達され、他のどの感覚よりも本能や感情を左右し、香りの刺激が脳に伝わるまでの時間は、およそ0.2秒以下と反応が早いのも特徴です。そして、私が1 番驚いたことは、日々感じる全ての感情の70%以上は匂い(嗅覚)によってもたらされていることです。このことからも、嗅覚は人の記憶と心情に密接に関係するものだということが分かります。

“アロマ空間デザイン”とは?

 アロマ空間デザインとは、天然の植物から抽出されたエッセンシャルオイルの機能性を最大限に引き出し、心や体、環境への効果に配慮しながら、イメージやスタイルに合わせたより質の高い香り空間をデザインすること。これまでの空間デザインというと、インテリア、カラー、照明やBGMなどによるコーディネートや演出とイメージされることが一般的でしたが、今日、そこに香りの演出を加えることで、より洗練された上質な空間づくりが可能になり、香りを取り入れようという動きに変化してきています。
 近年の研究では、嗅覚は五感の中でも人の記憶や感情に働きかける影響度が、視覚に次いで2 番目に大きい重要な感覚であることが明らかになってきています。このことからも、空間に漂う香りは、そこに滞在する人へ多大な影響を与える存在であること、“人の心を動かす”不思議な力があるものだと考えれば、昨今、多くの商業施設、イベントなどの機会で香りの空間演出が行われるようになっているという現状も、納得できるのではないでしょうか。
(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、8月21日号)