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  • 24.05.18

《ありがとう桂由美さん》ショーのブーケ制作にもこだわり本番直前までメンテナンスを【ヴルーメン取締役会長 江口美貴 Flower Salon Miki Art School主宰 トップフラワーアーティスト 江口 美貴氏】 

 桂由美先生との29年は夢の時。日本の宝物、桂先生が当社社長の結婚式に駆けつけてくださり、温かいスピーチをいただいたことは忘れることができません。
 世界のブライダルデザイナーとして、多大な功績を残された桂先生とのお付き合いは、1995年に大阪で開催されたグランドコレクションのショーのブーケと会場装花を担当させていただいたことから始まりました。その後、東京、パリ、イタリア、ルーマニア、上海と世界中をご一緒させていただきました。
 桂先生からのお言葉で最も印象的だったのは、約20年前、あるテレビ番組の取材で記者からの「江口美貴先生を花にたとえると?」との質問に、桂先生は即座に「ダリアよ!野性的で丈夫。目立つけれど野の花のようにとにかく強いイメージの花」と。それから私はダリアが大好きになりました。その頃からダリアは種類も多く、多彩な花材になり今も重宝しています。
 桂先生はロマンティックな方、そして情があり、そんなところも大好きでした。ショーのブーケ制作においても、こだわりがあり徹底して追求される方でした。桂先生のドレスに合わせて、私がデザインしたブーケに、フィッティング、リハーサル、ランスルーと、桂先生から本番直前までご指示がはいり、メンテナンスを行うことも多々ありました。
 日本のブライダル業界を牽引され、まだまだご一緒にと思っていました。30年近いお付き合い、私のテーマであるブライダルになくてはならない方でした。時代は移り変わり少子高齢化の今、ひときわ桂先生の存在が必要な時代に、残念でなりません。花のような、大輪のユリのような桂先生、安らかにお眠りください。
 パリオートクチュールコレクションをはじめ海外でのショー、本年3 月に東京で開催されたラストショー、ご一緒した28回のショーすべてに、トレンド、ロマン、ジャポネスクを合わせ持った桂先生の世界観が感じられました。来年の60周年のグランドコレクションもご一緒できること、桂先生のトレンド発信を待ちわびておりました。ユミラインとトレンドとのマッチングを花で装飾、表現し世界観を創り出す瞬間を夢見ていたのに、こんな悲しみの表現に変わるなんて。心からの尊敬と愛を込めてご冥福をお祈りいたします。

(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、5月11日号)