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  • 社説:潮目
  • 23.11.28

空白ではなく断絶の3年 新しいプロダクトが誕生する機会

 コロナの3 年間を【空白の期間】とみるか、それとも【断絶の期間】と捉えるか。【空白の期間】であれば、継続していたものが一時的に欠けただけで、その後に流れは再開する。【断絶の期間】となれば、継続してきたもの自体が失われる。最近のマーケット状況を見ると、3 年間は【断絶の期間】であり、新たな継続をスタートしなければこのまま全てを失ってしまうのではないかという想いを禁じ得ない。
 昨年から今年の前半にかけては、一定数の結婚式需要が舞い込んだ。その要因はコロナ禍に結婚式を実施できなかった人の積み上げという見方が大勢だ。いわば特需の落ち着いた現在は、集客数も減少し、オンハンドもどんどん目減りしている会場は増えている。コロナ後に結婚をしている母数が少ないことはもちろん、さらに結婚式実施に積極的な層の割合が、どんどん低下していると言える。
 ブライダルマーケットにおける継続性を支えていたのは、「結婚をしたら結婚式をするべき」という固定観念である。この3 年間は、多くの人が集まって結婚式を実施することそのものが否定されていた。同時に、コロナ禍で人気となったウエディングフォトは、写真を残せれば結婚式は必ずしもするべきではないという意識を醸成した。
 継続性という点では、列席経験も完全に断絶している。適齢期の人が3 年間全く列席することがなくなり、結婚式とは何なのかのイメージすら持てなくなった人が増加。最近結婚をした30代前半の男性に聞いた話では、「結婚式への招待は、持ちつ持たれつの側面が大きい。友人の結婚式に招待されたから、自分の結婚式にも招待する。その逆も然り。ただ、コロナ禍に結婚をした友人達が式を実施していなかったため、いざ自分の番になってコロナが明けたからと結婚式に招待するのは気が引ける」。そこには、互いに招待をしないという、負の継続性が垣間見える。
(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、11月21日号)