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  • 社説:潮目
  • 23.07.14

結婚式準備の面倒くささ 楽しい体験にしていく工夫を

 結婚式のDXというテーマで、結婚式準備をいかに効率的に進めるかの仕組み化が進んでいる。またWEB招待状やオンラインご祝儀など、ゲスト側に余計な負担をかけないシステムの利用率も向上しており、結婚式の【型】は急激に変化している。
 SNSやLINEで招待状を受け取り、そこから出欠の可否を送信。ご祝儀もオンラインで対応できれば新札を用意することも、ご祝儀袋を購入する手間も省ける。利便性という点では、新郎新婦、ゲスト双方にメリットをもたらすわけだが、そもそも論として結婚式は面倒くさいものではないか。面倒くさい準備、出席する側も様々な手間をかけることで、人生最大の祝福の一日の価値は高まるという観点も必要ではないか。
 実際にプレ花嫁のインスタでは、結婚式に向けた面倒くさい準備を投稿することも多い。プチギフト用にお菓子一つひとつをラッピング、ゲストそれぞれの名前をネームタグに書いて取り付けている。感謝の気持ちを込めるという意識だけでなく、そうした体験を楽しんでいるわけだ。だとすれば、SNSでしか繋がっていない友人への招待状の送り先の住所を調べることも、ゲスト一人ひとりの顔を思い浮かべながら送り先のリストを作成することも、結婚式ならではの体験に出来れば、面倒くさいことが楽しめる。
 こうした準備体験の価値を高めるために、結婚式場側の工夫が求められる。単に招待状のデザインを選択してもらい、宛名のリストを送ってもらうだけでは、楽しい体験にはならない。例えば、一生に一度の大切な日への招待だからこそ、宛名書きは新郎新婦自身にしてもらう。字が下手な人に向けて、筆ペンのワークショップを開催すれば、結婚式を通じた学びになる。それが難しければ、招待状の中にそれぞれのゲストに宛てた直筆のメッセージを入れるように提案するだけでもいい。少なくとも、受付や挨拶を依頼する付箋は、印刷ではなく手書きにしましょうというだけで、面倒くさいことに意味が出てくる。
(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、7月11日号)