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  • 社説:潮目
  • 21.01.27

「やらざるを得ない」顧客、困難な状況への対応が財産になる

 BIAによると、東京都は結婚式について不要不急ではないとの見解を示しているとのことだ。また本文中でも記載したとおり、愛知県、大阪府においても、論拠は異なるものの結婚式はこうした状況下でも開催すべきであり、かつ生活の必需サービスという認識を持っている。つまり、一定数の都道府県では、胸を張って結婚式を開催してもいいということであるのだが、現実は延期やキャンセルが増えている。それも当然で、「不要不急の外出」をしないように政府や各知事からの発信によって、多人数の会食を伴う結婚式もまた、開催すべきではないという社会的な風潮が造成されているからだ。

 実際にSNSなどを見ても、結婚式開催に対して否定的な意見が散見される。結婚式を発信した花嫁に対して、この時期に開催することは非常識だと攻撃する人もいる。また、ゲストとして呼ばれているが、参加することに否定的な見解を示す投稿も少なくない。感染拡大、医療崩壊の不安が高まっている現状では、こうした厳しい見方が一定数存在するのも致し方ないが、結局こうした風潮によって開催を懸念する新郎新婦が増えてしまうのは悲しい限りだ。

 気になるのは、この状況でも結婚式を「やりたい」顧客が多いという考え方だ。結婚式場側からみれば、延期・キャンセルをしなかった顧客は「やりたい」という風に見えたとしても、その実はどうなのか。何度目かの延期で疲れてしまったから、妊活など新婚生活のことを考えこのタイミングしかなかった、延期料・キャンセル料金(今回の事態では多くの会場が親切な対応をしているものの、それでも無料は少なくなっている)を考慮すれば止む無くなど。つまり「やりたい」ではなく、「やらざるを得ない」という人もいるだろう。少なくともこの違いを踏まえて対応しなければ、「やらざるを得ない」顧客のケアはできない。その点、現場プランナー、支配人には、これまで以上に顧客に親身になって寄り添い、一組一組に適切な提案をしていくことが求められている。
(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、1月21日号)