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  • 社説:潮目
  • 20.08.19

感染対策を前提に変わる料理

 今号4~5面でも紹介している、The Place of Tokyoが8月から提供している4皿メニュー。同じ1万7800円のこれまでのコースは、汁物を含めれば全部で7品の提供となっていたが、その内容を4皿に凝縮することで、パーティ中のサービススタッフと参加者の接触頻度、時間共に4分の3にまで削減していく。コロナ感染に対する不安を抱く新郎新婦、親族、ゲストに対して、いかに安心を提供していくかという点を重視して新たにメニュー開発した。

 その前提にあるのは、ほとんどのカップルがこれまで通りにゲストと共に集う結婚式を求めているという点。同施設のコロナ禍以降の新規顧客についても、実際に多くが40名以上の結婚式を志向しているというデータを示した上で、それならば会場として何ができるのかを全員で考え抜いた策として、4皿メニューのアイデアが生まれた。
 そこには、コロナ感染拡大によってなかなか結婚式開催を決断できない新郎新婦に対し、会場として何を応えていくべきかという思いが詰まっている。ガイドラインに基づいた感染対策以上の安心を提供するメニューでもあり、そこまでカップルのことを考え抜いているという姿勢こそが、最強の説得材料となるだろう。4皿メニューの内容に関しては、通常コースと比べて料理数、原材料数も同じであり、さらに満足度に直結する咀嚼する回数も変わらないということまで計算していた点も、人気施設ならではの顧客に対する配慮といえる。
 この4皿メニューは、感染対策の安心材料としての側面以外に、当日サービスの様々な負担軽減やドリンクの顧客満足度向上にもつながる。同施設の場合、お箸で食べられるコースにすることで(4皿コースではこの祝い箸をセットに付けている)、シルバー類のセッティングも必要なくなり、事前準備の時間も削減可能だ。これは以前取材した、ホテルニューオータニの4皿コースでも同様であったが、皿数が少なくなればゲストもそれだけ食事に集中できる。そのため、残す量が減ることを同ホテルの総料理長は語っていた。そう考えると、時間を気にしながら前の皿が残っているのに次の料理を運ぶことも圧倒的に少なくなり、そこでもテーブル上でのサービスの手間が解消される。
(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、夏季特大号)