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  • 社説:潮目
  • 26.07.09

テクニックは通用しない 人のベースを高める教育を

 結婚式に対するユーザーの意識が大きく変化している状況で、当のブライダル業界側はその変化を的確に捉え、応じていかなければならない。例えば最近よく聞かれる「新郎新婦に寄り添う」。どの会場も大切だと考えているが、寄り添える人材にするための教育のアップデートはされていない。新規の現場で、いまだに「何を話すか」、「いかに淀みなく話すか」ばかりを追い求めている状況は、ユーザーの変化に全く対応できていないのと一緒である。  
 もともとブライダル業界は、一定の母数をゼクシィなどの媒体から安定して集客。媒体も限られていたため、新郎新婦は比較対象が限られ、また来館時点で結婚式への意欲の高いカップルが多かった。そうなれば当日成約率を高めることが最重要KPIとなる。この環境では、館内案内の順番や見積り提示のタイミング、競合比較、切り返し、クロージングトーク、値引き交渉への対応といった「営業テクニック」を標準化することで成果を上げてきた。 ところが環境は大きく変化した。新郎新婦は来館前から、インスタを始めとした多くの情報を得ていて、比較対象も広がっている。さらに「結婚式を挙げるかどうか」という段階から迷っているカップルも増えている。前提となる母数自体縮小傾向にある中、単純な営業トークだけでは結婚式を実施しようという方向に心は動かなくなった。そうした状況に対応するために「寄り添い」という言葉が流行ってきたものの、実際には染み付いた営業トーク至上の意識からは脱却できない。結局のところ、いかに「寄り添っている風に見せられるか」というトークを学ぼうと、新たなテクニックに依存してしまっている。
(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、7月1日号)