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  • 社説:潮目
  • 25.12.31

無責任な持込みの推奨

 自ら現場に立ちつつ、会場プランナーのサポート業務も担っているフリー人材から、最近の持込み機運に対する指摘を聞いた。「さもユーザーの味方であるといったイメージを高めるために、持込みを推奨する論調もあって、それに踊らされる会場も出てきている。ところが実態は、無責任な対応をしているフリー、企業が多く、最終的な責任を会場、そして担当プランナーに放り投げてしまっているのも事実。例えば、持込み衣裳についているはずのアイテムが入っていない。持込み会社に連絡しても、結婚式当日では物理的に対応できない。会場としては結婚式を開催する責任もあり、提携しているドレス会社に急遽同じようなものを持って来てもらう。このドタバタ下の連絡も、さらにそのアイテムの料金をどうするのかといった調整も含めて、全てプランナーが対応しなければならないわけです。」
 持込みOKにするかどうかは、企業の経営判断といえる。ユーザーに【持込みしたいか?したくないか?】と尋ねれば、ほとんどは【したい】と回答するものの、とは言え現実として持込みをしなくても結婚式に満足している新郎新婦は圧倒的に多い。それを考慮すれば、「今の時代、持込みは当たり前」ということでもない。実際に人気の会場ほど、自社の施設に合わせた商品ラインナップによって、持込みの入る余地はない。持込みされてしまうのは、会場ブランディングと商品との整合性(価格面も含めて)が合わないためで、解決策として持込みOKとしても、本来の課題は全く改善されていないことになる。
(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、12月21日号)