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  • 25.03.13

上場企業の最新IR

ブライダル大手のうち、2025年3月期決算の企業は第3四半期、24年12月決算の企業は通期決算を2月中旬に相次いで発表した(一部企業は決算期が異なるため、最新期の決算を掲載)。10、11月の施行繁忙期を含むクオーターということで各社ともに売上は順調に伸び、12社のうち8社が増収となった。特に単価アップへの取り組みが功を奏し、テイクアンドギヴ・ニーズ(東京都品川区)が第3四半期単体で前年同期比103.4%の403万4000円に達するなど、各社とも順調に推移している。

アニヴェルセル(横浜市都筑区)は、一組あたりの単価アップに成功している。上半期実績では400万2000円だったが、第3四半期で418万1000円に達し、累計でも407万9000円にまで上昇した。これは前年の396万2000円に比べ、約10万円高まっている計算だ。同社は一昨年表参道店、昨年9 月にみなとみらい横浜店と相次いで基幹店をリニューアル。リニューアルが、単価アップ効果をもたらしているとみられる。
ツカダ・グローバルホールディング(東京都港区)は、施行件数が昨年比10.1%減少の9404組に。2022年、23年に維持してきた1 万組以上を割り込んだ形だ。それでも一組あたりの単価が大幅に上昇。前年の375万8000円から25万円増の401万3000円に達し、結果として、婚礼部門は増収増益となった。もっともコロナ前2019年の単価は430万3000円であり、この水準にはまだ至っていない。
ノバレーゼ(東京都中央区)は、施行組数は前年から168組減の4461組であったが、平均組単価が339万5000円と、前年の317万円からアップしたことで、婚礼プロデュースの売上は伸びた形だ。藤田観光(東京都文京区)のラグジュアリー&バンケット事業部のホテル椿山荘東京も、施行件数は1493組で昨年の1562組から減少。一方単価は376万4000円から393万1000円に増加している。
件数減少を単価アップでカバーすることで、収益を確保していく方針が鮮明になっているものの、懸念すべきは平均列席数の増加が伴っていない点で、新郎新婦負担がさらに増していくことへの影響だ。例えば25万円アップしているツカダでも、平均列席数はわずかに3 人の増加。ノバレーゼは約2 名、ホテル椿山荘東京は1 名増となっている。単価アップをさらに図っているうえでも、この情勢で厳しくなっている平均列席数増加をどのように仕掛けていくか、今後注目でもある。
前期は減収減益となった、デコルテ・ホールディングス(神戸市中央区)は、今期のスタートである第1 四半期が前年比増収増益と、好調なスタートを切った。フォトウエディングサービスにおいて、撮影件数、撮影単価共に前年同期を上回り、この期として過去最高を記録。さらに営業利益面でも、前期比プラス15.0%となっている。

(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、3月11日号)