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  • 25.02.04

ひとり親家庭を支援 4団体協働でクリスマスケーキなどを無償提供 【ディライト】

応募総数は1901件に

認定NPO法人おてらおやつクラブ(OOC)は、お寺へのお供えを仏さまからの“おさがり”として捉え、様々な事情で困り事を抱えるひとり親家庭に対し、おすそわけする活動を展開している。ディライトとのクリスマスおすそわけ協働企画は2021年からスタートし、4 年連続の実施に至った。本プロジェクトにおいてディライトは、「クリスマスケーキという“モノ”を提供するだけでなく、家族で過ごす大切な1日のお手伝いしたい」との想いを強く持っている。

初回の2021年と翌年は当選した家庭に対し、ディライトの運営店舗でケーキを直接手渡しした。一方で、「遠くて取りに行くのは大変」という声もあり、2023年の3 回目には、奈良市に店舗を構えるパティスリー『ガトー・ド・ボワ』も企画に参加。宅配で送れる焼菓子詰め合わせを同店で用意し、3 団体で多くの家庭に笑顔を届けてきた。

過去3 回は応募対象者を奈良県内の700~1100家庭に限定してきたが、昨年からの新たな試みとして、全国のOOC登録家庭4600世帯に対象を拡大。また、人材交流の観点から大阪農業園芸・食テクノロジー専門学校も企画に加わり、今年は4 団体でのプロジェクトとなった。

応募者は①ディライトによる店舗受け取りのケーキ、②同専門学校作成の冷凍ケーキまたは③シュトーレン、④ガトー・ド・ボワの焼菓子詰め合わせ、⑤25日当日のケーキづくり体験の5 つから、希望を1 つ選択。11月14日~24日までOOCのLINE公式アカウントから応募を受け付けたところ、総数は1901件に上った。対象を全国に拡大したこともあって、前回の275件に対し約7 倍まで増加。抽選の結果、92世帯におすそわけをした。

ディライトの運営式場・イリスウォーターテラスあやめ池で25日に実施した『クリスマスケーキ作り体験イベント』には、当選した10世帯が参加。同施設のパティシエをはじめ、専門学校の有志学生のサポートを受けながら、子どもたちはケーキのデコレーションに挑戦した。

 

「幸せなクリスマスになった」

参加者からは、「『クリームを塗るのがあんなに難しいとは知らなかった』と話す息子は、私自身の誕生日に家でケーキを作る計画を立てています。特別なクリスマスをありがとうございました」との感想も届いている。また、「ケーキを買う余裕はなかった」と物価高に触れる声も多く、「子どもが飛び跳ねて喜んでいた」、「幸せなクリスマスになった」と、家族で温かい時間を過ごせたことをうかがえる感想も寄せられた。抽選に外れた家庭からも、「ケーキか焼き菓子か、どれを選ぶかの時間も幸せに感じた」との声が届いた。

「OOCの松島代表に初めて会った際、飢餓で亡くなったひとり親家庭の親子の話を聞きました。現代の日本で身近に起こっている社会問題ということに衝撃を受け、私たちは何ができるかを考え始めました。今回の企画のように『喜びの時』を贈ることこそが、私たちらしい支援であると考えています。」(ディライト代表取締役・出口哲也氏)

「調理現場で働くスタッフは、実際に食べて喜ぶ人の笑顔を見ることができないケースも多い。今回イベントに参加した学生は、『子どもと親の笑顔を間近に見られた』と、貴重な経験になったようです。今年の企画はまだ決定していないものの、実施する際には多くの企業・団体とコラボしていきたい。1 社ではできない支援の輪が、業界内外で広がっていくことを心から願っています。」(社長室パブリックリレーションズ/事業推進マネージャー・中村優子氏)

 

(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、2月1日号)