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  • 社説:潮目
  • 24.10.23

最上の料理・サービスを提供していく責任と現実

新郎新婦は人生で最良の日を、多くの人と共に過ごすために披露宴を開催する。ゲストは2 人の人生の門出を心の底からお祝いするため、3 万円以上のご祝儀を持って出席する。それを考えても、結婚式に参加している人たちが、最上の料理、サービスを期待しているのは当たり前のことだ。一方、結婚式場は、「2 人にとって一生に一度の大切な日」、「最高のハレの日」をお手伝いするという謳い文句で、結婚式を受注している。だからこそ、それに見合うだけのものを提供する責任がある。では、現実はどうか。
料理については、その場の雰囲気や各人の経験値で好みは分かれ、さらに言えば最上のサービスによって価値を高めることができる。つまり当日のサービスこそ重要だと言えるわけだが、実際には最上どころか、平均単価1 万円前後の一般のレストランに比べて、明らかに劣っている光景も最近は見受けられる。先日主賓としてゲストハウスの結婚式に列席した知人は、結婚式のサービスレベルのひどさに呆れていた。
まず料理提供時、座っている人の間から腕を伸ばし、両隣りに右、左と順々に皿を置いていったという。確かに一回のタイミングで、両隣りの二人に皿を出すのは効率的であるとは言え、そこそこのレストランでそうした対応はあり得ない。右から、左からという決まりは店によって異なるものの、座っている一人ひとりに対して同じ方向から皿を出すのは当たり前のサービスといえる。左右両側の人に一度に出すやり方では、座っている顧客からすると左右どちらから皿を置いてもらうという認識を持てないことで、サービスをしやすいように少し体を傾けた先に、料理を出す手があってぶつかってしまうリスクも出てくる。

(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、10月21日号)