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  • 社説:潮目
  • 23.12.08

『1件来館で1万5000円』クーポンに疑問

 今年も残り1 ヵ月であるが、最近よく耳にするのは新規来館の落ち込み。今年前半は堅調に集客できていたものの、8 月以降前年比で減少に転じているという会場は多くなっている。夏シーズンに想定通りの計画に達成しなかった状況もあって、年始に関しても大きな不安を感じているようだ。
 停滞する新規集客を押し上げる目的で、ブライダルメディア各社は【フェア来館クーポン】を大々的に打ち出している。1 件あたり1 万5000円、カップルは3件見学するだけで4 万5000円のギフト券又はクーポンなどを受け取れる。プラスで成約特典も付いていて、最大○万円といった文句が並ぶ。各メディアのクーポン料金を、比較する情報も溢れている。目の前にニンジンをぶら下げて、来館動機を高めようというわけだ。
 来館クーポンの問題は、もともと結婚式を挙げようと思っていたカップルには強力な追い風になる一方、クーポンだけを目当てにした人も招き入れてしまう。もちろん初めはクーポン目当てでも、見学したことで結婚式を挙げようと考えてくれる人がいるかもしれない。とは言え、受け入れる側の式場に聞いてみると、クーポン目的の来館は結局決まらないことも多く、大切な接客枠を採られることに懸念の声もある。ニンジンをちらつかせた安易な手法そのものに、疑問を感じる経営者もいる。
 また多くのクーポンが、1件の来館に対して○万円としている。即決の是非はともかく、とにかく全てを見なければもらえるクーポン額は減少するという設計により、初めから「決めるつもりはない」という状態での接客を余儀なくされる。フェア来館でGETした数万円分のギフト券の写真を大きく出し、損をしないためにも「会場からの営業はきちんと断ること」をアドバイスしているまとめサイトも無数に存在する実情だ。
(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、12月1日号)