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  • 社説:潮目
  • 23.09.08

上半期の婚姻数は減少 未婚化対策は効果なしの状況

 厚生労働省は8 月、人口動態統計速報(令和5 年6 月分)を発表した。1 月~ 6 月までの上半期の婚姻件数は24万6332組となり、昨年の26万5593組から約1 万9000組の減少。ちなみにコロナ前からの上半期婚姻数の推移は、2019年の31万6628組が、2020年には27万129組と4 万6000組以上の減。21年は26万5350組。昨年は上記の通りでコロナの終息傾向に伴い前年とほぼ同じ水準だったが、今年は再び減少トレンドになっている。ちなみに出生数も上半期が37万1052人で、前年から約1 万3000人以上減って2000年以降では過去最少の数値となっている。
 主要都市別に見てみると、東京都区部が3 万581組で、前年から1870組の減少。名古屋5971組(276組減)、大阪8649組(222組減)、福岡4606組(385組減)。これらの都市は、結婚式場も乱立しており、母数ともいうべき婚姻組数が減少すれば結婚式実施数にも影響し、それだけ厳しい状況になってきたといえる。
 こうした状況に、国・自治体も様々な手を打っている。自治体主導での婚活サービスが増えているほか、AIを駆使したマッチングなどを積極的に導入することで成婚率を高めようとしている。国も未婚化対策を進める自治体に対し、様々な補助を行っている。しかしながら、未婚化傾向を食い止めるまでには至っていない。確かに、自治体の婚活サービスの登録者は増えているという報告もよく聞く。もちろん登録者が増えれば出会いの可能性も高まるわけだが、最も重要なのは最終ゴールである成婚をいかに増やしていくか。その点で、サービスを始めた、登録者が増えたというところで満足してしまい、肝心の成婚数をどのように増やしていくのかという意識が希薄と感じることも多い。
 これは数年前に自治体主導で積極的に行っていた、婚活イベントの失敗にも見られた特徴だ。イベントを企画し、100人程度の人も集めた。そこでカップルになった人も出た。ところがカップルになったうち、何組が成婚したのかを聞くと、それ以上は把握をしていない。結局、何のためのイベントだったのかという疑問が生じ、いつのまにか予算も出なくなった。まさにお役所仕事の典型であり、今の婚活サービスの展開に関しても、一歩間違えれば同じ轍を踏むことになるだろう。そうならないためにも、成婚が実績となり次の会員獲得にも繋がっていく、民間の婚活サービス会社に運営は任せるべきで、連携をするにしても自治体の信用力を提供する程度にとどめておくべきだろう。
(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、9月1日号)