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  • 社説:潮目
  • 23.05.16

危機的状況の未婚少子化 耳を傾けるべき当事者の意識

 厚生労働省が発表した2022年の人口動態統計速報では、出生数は前年比マイナス5.1%の79万9728人。これは過去最低の数値で、2019年の86万5239人と比べ約7 万人も減っている。さらに国立社会保障・人口問題研究所は4 月、総人口は2020年国勢調査の1 億2615万人に対して、このままでは50年後の2070年には8700万人に減少(69.0%に減少)。総人口に占める65歳以上人口の割合(高齢化率)は、2020年の28.6%から、2070年には38.7%に上がると発表した。
 一方、2022年の婚姻件数は51万9823組で、前年度から1.1%の増加。もっともコロナ前の2019年は59万9007組であり、その水準から比較しても86.7%に止まっている。昨年はブライダル業界も揺り戻し特需の一年であったものの、実態としてマーケットの母数は依然として14%減に止まっているのは厳しい状況だ。
 先日参加した、婚活・ブライダル議員連盟の総会。未婚少子化対策に関して、政府が少子化に焦点を置いた様々な政策を講じようとしているのに対し、議連ではその前提となる結婚をいかに増やしていくかを民間や各地方自治体との情報交換によってまとめていく考えだ。出生数の大幅な減少と共に、婚姻組数もコロナ禍からの回復傾向が見られない状況は国家の存亡を揺るがすほどの深刻な問題であると共に、ブライダル業界にとっても切実である。
 結婚する人を、いかに増やしていくことが出来るのか。その大命題に対して、総会では自治体、民間の婚活支援の取り組みが紹介された。地方自治体もまた、未婚少子化の状況に大きな危機感を抱いており、その対策のために自治体主導の婚活支援に舵を切っている。自治体の運営する婚活は、信用を担保していることで婚活希望者を集めるという点で期待感は大きい。さらにAIの活用によって、マッチング率を高める取り組みも進んでいる。もっとも成婚率を見てみると、成果というにはまだまだ時間がかかるのではないかという印象だ。
(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、5月11日号)