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  • 社説:潮目
  • 23.02.15

売れない理由は自らにあり ニーズの変化に応じた進化を

 昨秋の結婚式特需にあっても、演出の販売は大きく落ち込んだという。挙式や披露宴を盛り上げるための各種アイテムを提供している会社は苦戦を強いられ、事業縮小を余儀なくされているところも多い。少人数化などの影響もあり、派手な演出を控える傾向は確かに進んでいる。もっとも演出離れはコロナ前から言われていたこと。その要因としては、コロナ以前から演出自体が進化に乏しく、消費者のニーズにフィットしなくなっていたことが考えられる。
 ある演出会社に取材をした時に聞かれたのが、「プランナーが売ってくれない」という言葉。この言葉は、苦戦を強いられているパートナー企業の常套句にもなっている。果たしてそれが、売れないことの真の理由なのだろうか。
 例えばこの演出会社の売ってほしい商品は、10年以上大きな変化がないもの。さらに紙のチラシのみしかPR材料がない。売れない会社に共通しているのは、このように商品プロモーションの手段に乏しい点だ。仮にHPを持っていたとしても、スマホ対応になっていないというケースも往々にして見受けられる。本来であれば演出はもっと動画でアピールすべきだが、HP内には見当たらず、さらにアップしていたとしても画像のクオリティがひどく、何をやっているのかさえ分からない。花嫁が参考材料にしている、インスタでのプロモーションなど皆無。これでプランナーに売ってもらおうというのも酷な話であり、まさに責任転嫁が進化を妨げてきた。
 10年以上前の結婚式は、いわば無条件に演出がセットになっていた。定番アイテムの位置づけにより、プランナーが提案することなくても売れ、演出会社側としてもプロモーションをする必要すらなかった。それが結婚式の多様化により、演出商品は定番から選択アイテムに移行。さらに時代は加速し、選択の要素はプランナーの提案以上に新郎新婦自らがWEBやSNSを通じて収集した情報ベースになっている。プランナーがどんなに提案しようとも、SNSで見たことさえない演出商品は売れない。チラシ一枚作ればいいという意識は、定番時代から抜け出せない演出会社の限界となっている。
(詳細はブライダル産業新聞紙面にて 、2月11日号)