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  • 社説:潮目
  • 23.02.05

費用対効果悪化の可能性

 会場の新規集客をサポートするミッテ(ベック・大阪市中央区)の山中扇氏は、コロナ前後の集客の変化について以下のように指摘する。「コロナ前は1 、2 月が集客の山となり、通常月20件程度の会場が、50件に達することも珍しくはなかった。ところがコロナ禍、さらにコロナ後の今年はその山もなだらかになっており、10%から20%増しで止まっている。またエリアによって、回遊がコロナ前の水準に戻っているところもある一方、全国的にみれば70%程度までしか回復していないという厳しい状況でもある。」
 すでにコロナ不安は一定程度解消されている中で、全国的に回遊数が戻り切らないのは、ひとつに婚姻組数の激減が考えられる。また物価高騰や増税などのニュースにより、一般消費者の財布の紐が固くなりつつあることも考慮しなくてはならない。今後回復したとしても良くて80%程度で止まるのではとの見方で、これはブライダル業界で思っている想定に比べて低い。
 そうなると、会場の目標数値と実際の集客数の乖離は大きくなっていく。エリア比率で勝っている会場であっても、エリア全体の回遊数という絶対的な母数の減少の影響を受けてしまうからだ。さらに集客シーズンの山が以前に比べてもなだらかなのは、今年限定的なのか、それとも今後も続いていく可能性が高いのかをキチンと分析しなければ、12月、1 月、さらには夏のシーズンに向けた広告予算の配分をどうするのかにかかってくる。集客シーズン前だからと広告出稿量を倍にしたものの、集客は10%増し程度に止まってしまえば、その分費用対効果は悪化していく。
 もっともこの分析、判断は簡単なものではない。エリア全体の回有数の把握はもちろんのこと、今年の新春の打ち手が果たして良かったのか、悪かったのか。競合会場の対応も確認しながらの総合的な視点を求められるからだ。エリアの回遊数は多かったものの、打ち手に問題があった。打ち手は良かったものの競合と比較すると内容で負けていたなど、複合的な要素を全て含めて分析しなければならない。マーケティング専門で日ごろからエリアの動向や細かな推移などを追っていれば可能ではあるが、残念ながらプランナー業務と兼任しているような場合には、そこまで深く見ていく方法すらも知らないことは多いのが現状だ。
(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、2月1日号)