NEWS

ニュース

  • 社説:潮目
  • 22.11.10

採用市場での【プランナー募集】のごまかし

 先日、ブライダル業界への就職を夢見る大学生から相談を受けた。彼女は幼いころに参列した結婚式の光景に胸を打たれ、自らも花嫁に寄り添う仕事をしたいとプランナーを志している。いくつかの会社へのエントリーを考えているが、イメージと実態のギャップを防ぎたいとの思いもあり相談に訪れたわけだ。
 業界のことを全く知らない彼女の描くプランナーの仕事とは、新郎新婦のために希望を叶えるプランニングをし、当日2 人に寄り添いながら結婚式を運営することだ。そして結婚式が終わった時には、幸せな2 人と共に感動を分かち合うというもの。いわば打合せ~当日こそプランナーの仕事であるという認識で、そこに憧れを持っていた。
 いくつかの会社を候補に挙げていたが、残念ながら彼女の思い描くようなプランナーの仕事をできない会社が半分あった。分業化している会社の場合、打合せの仕事に就けるのはセールスを経験した後というケースが一般的。さらに当日に関しては、そもそも外注に任せているところも多く、仮にプランナーとして入社しても、本番で感動を分かち合いたいという彼女の希望は叶わなくなってしまう。
 新規~当日までの一貫制にこだわる企業の経営者は、「プランナー職で採用する以上、打合せ~当日までの仕事ができるという前提は大切なはず。仮に新規のみの仕事であるのならば、プランナーではなくセールスと称して採用するべきでは。」と語る。【プランナー募集】という言葉を掲げながら、打合せは数年後、さらに当日は現場に入れない仕組みであれば、それはまさにごまかしであり、採用市場におけるブライダル業界への信頼も失墜していくのではと危惧している。業界全体の人材不足はますます深刻化するだろうと。
 少子化による就労人口の減少から、採用市場においても各企業に対する信頼性によって優勝劣敗は鮮明になるだろう。優秀な人材の集める企業が存在する一方で、新卒・中途共に採用採用に苦戦するところも出てくるはずだ。もっとも淘汰以前にごまかしが蔓延すれば、それはブライダル業界全体の評判を貶めていく。正直な企業であっても、ブライダルのレッテルにより採用難に陥る可能性もある。
(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、11月1日号)