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  • 社説:潮目
  • 22.09.07

今こそプロデュース料を設定

 先日、月に2 件程度の結婚式を担当しているフリープランナーと話をする機会があった。5 、6 年前には、著名人の結婚式を担当するなど、輝かしい実績を誇る多くのフリープランナーが活躍していたものの、コロナ禍でフリーの案件は減少。仕事を失った多くのフリー人材は、人員不足のホテルや会場において、業務請負スタッフとして新規・打合せを担当しているケースが増えた。多様化の受け皿になるためにも、フリープランナーには期待したいものだが、実情は【フリータープランナー】としてしか活躍の場がないのは寂しい限りだ。
 結婚式を自らプロデュースしている前述のフリープランナーは、プロデュース料として一組30万円、それ以外にオリジナルの挙式作りの料金も設定している。フリープランナーは、自ら称すれば誰にもなれる商売。そうした中で、フリーとして成り立っているかどうかの一つの基準として、プロデュース料を顧客に明示して確保していることは大切。実はフリープランナーが数多く存在していた以前においても、プロデュース料ではなく、手配するドレスなどの手数料のみを収入にしていた人材は多かった。ここには、大きな疑問を感じさせられた。
 フリープランナーの仕事の価値とは何なのか。会場では実現できないオリジナルの結婚式を希望する新郎新婦に対して、それを叶えるために身に付けたプランニングノウハウを発揮していく。そこに価値のある以上、結婚式を作り上げる仕事に対する料金設定は当然のこと。ところが、日本にはプロデュース料を支払う土壌がまだないと、自らの価値に対する料金設定には背を向け、業者からの紹介手数料のみをあてにする。プロデュース料を得ている場合、そのスタンスは新郎新婦側に立つことになる。一方で紹介手数料は、いいものを一緒に探すという言い訳をどれだけ尽くしても、結局のところ業者側の立ち位置だ。自らの仕事の価値を正当に料金体系化出来ない、矛盾する立場にいた。結局、正直にフリープランナーとしての価値を追求した人だけしか、この世界では生き残れなかったわけだ。
(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、9月1日号)