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  • 社説:潮目
  • 22.07.30

プランナーの寄り添い方

感染再拡大で問われる積み重ね
 東京都の新型コロナ感染者数が再び1 万人を超えた。全国的な感染拡大により第7 波が取り沙汰されている状況で、国、自治体の今後の対応は再び注目される。欧米の実情を鑑みれば緊急事態宣言、まん防の発令には至らないのではとも思われるが、それでも慎重派の人たちが行動を自粛する雰囲気にはなるだろう。そうなると夏・秋の結婚式施行も、人数減少や延期などの対応を余儀なくされる可能性も高く頭の痛いところだ。
 感染再拡大の今、改めて2020年以降を振り返ってみると、ブライダル業界は最悪の事態は回避できていた。最悪の事態とは営業自粛要請であり、時短や酒類の提供制限はあったものの、施行を継続できる環境にあった。その点では、この2 年間で積み重ねてきたものがある。感染拡大の状況であっても、いかに安心安全に開催できるかという感染防止対策。結婚式開催に消極的になる新郎新婦や家族に対する、様々なスタイルの提案。現場プランナーも時々の状況の変化に対して、悩む新郎新婦に寄り添ってきたことで、どうするべきかという的確なアドバイスの出来る経験値を持っている。今後も感染拡大は繰り返される可能性はあるが、この積み重ねてきたものは決して小さくない。
 一方、こうした積み重ねを経験していないスタッフが大半を占めている会場もある。営業自粛ではないにもかかわらず、各種要請が出ると結婚式の開催自体を企業として控えてきたところ。また、コロナの苦境でプランナーが離職してしまい、感染収束段階で現場の人材も一新してしまった会場など。国や自治体からは要請が出されない、それでも感染が今後急拡大し新郎新婦や家族の不安が高まった中で、どう進めていくか。各種要請が出されていればまだ簡単かもしれないが、いわば中途半端だからこそ、これまで以上にプランナーへの信頼と寄り添うことは求められる。2 年間の積み重ねがあればこそ、これまでの経緯も踏まえた的確なアドバイスもでき、そこに信頼は生まれる。寄り添い方も、感染拡大期、収束期のタイミングに応じて様々な経験値を持っている。この2 年間の積み重ねは、今後の顧客対応にもかかってくる。
(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、7月21日号)