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  • 22.07.22

:連載67:今を知り、明日を勝ち抜く[ブライダル法務NOW]第67回『ブライダル法務Q&A vol.7「改めて『持ち込み規制』を考える」~株式会社ブライト 行政書士事務所ブライト 代表 夏目哲宏氏~

 昨年9 月にBIA(公益社団法人日本ブライダル文化振興協会)が約13年ぶりに「モデル約款」を見直して以来、婚礼規約を見直した、または検討する式場・ホテルからのお問い合わせが多くなってきました。今回のコラムはその際にもご質問を多くいただいた、『持ち込み規制』の法的な問題点についてQ&A形式でご紹介します。

Q.『持ち込み』は法律用語ではないので、まずはこの言葉の定義をはっきりさせる必要がありますね。
A.その通りです。このコラムにおいては、『持ち込み』を、新郎新婦の希望を受けて、式場・ホテルとは提携関係のない司会、写真、美容師等のパートナー事業者が、特定の婚礼施行のみを対象にサービスを提供すること、と定義して解説します。

Q.『持ち込み』規制の内容は、具体的にどのようなものですか?
A.一般的には「全面禁止」や「持ち込み料の設定」などがあります。

Q.一部の式場・ホテルが『持ち込み』を規制する理由は?
A.大きく分けて「衛生管理」、「円滑な進行維持」、そして「経済的利益の確保」の3 つの理由があると考えます。中でも3 つ目の「経済的利益の確保」という理由から派生して「持ち込み料」という制度が一般化したものと考えられます。

Q.『持ち込み』の規制には「法律違反ではないか?」という指摘があるようですね。
A.はい。まず新郎新婦との関係においては、『持ち込み』の規制は「新郎新婦の利益を一方的に侵害するもの」であり「消費者契約法第10条に抵触して無効だ」という指摘があります。法律の解釈には幅があるのでこうした指摘を完全に否定はしませんが、筆者としては賛同できません。というのも、同法第10条は「信義則に反するほど消費者の利益を一方的に害するもの」、つまり「新郎新婦に本来あるべき権利や利益を一方的に奪うような規制」は無効であると規定してますが、そもそも新郎新婦には結婚式サービスのすべてを自由に決められるような権利はないように思うのです。
これは当然のことで、結婚式といえど民間企業が運営する施設を用いる以上は、利用できる時間、曜日または方法に一定の制約が課されるのは当然ですし、どんな内容のサービスを提供するかは本来事業者側が自由に決定できるはず。したがって、『持ち込み』規制自体が直ちに同法第10条に抵触するという見解には飛躍があるのではないかと考えます。
(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、7月11日号)