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  • 22.06.21

:連載66:今を知り、明日を勝ち抜く[ブライダル法務NOW]第66回 ブライダル法務Q&A 都とグローバルダイニングの訴訟~株式会社ブライト 行政書士事務所ブライト 代表 夏目哲宏氏~

去る6 月1 日、2 日に開催された「ブライダル産業フェア」では、全国から参加された多くの事業者の皆様と久しぶりにお会いできて感激しました。今回のコラムはその際にも質問を多くいただいた、グローバルダイニング社(GD)の訴訟から読み解く「教訓」をQ&Aで紹介します。

Q.世間的にも注目されたGDが提起した訴訟ですが、どのような内容だったのでしょうか?
A.2021年に東京都が、特措法に基づく営業時間短縮の要請に従わなかった一部店舗の運営事業者に対して、要請に従うよう「命令」を発しました。そのうちの1 社であるGDが、「違法な命令により損害を受けた」として、東京都に対して賠償を求めていたものです。
Q. どのような判決でしたか?
A. 実際には様々な争点がありましたが、2 点にまとめると、( 1 )東京都がGDに出した「営業時間短縮命令」は違法であった。( 2 )ただ命令を出したことに都知事の過失があるとは認められないので、GDからの損害賠償請求は認めない。というものです。
Q.「命令は違法」と認めているのに「賠償請求は認めない」っていうのがよくわかりません。
A.まず「命令は違法」という判断を解説します。特措法第45条第3 項には、都道府県知事が事業者に「命令」するためには、( 1 )事業者が正当な理由がないのに要請に応じないこと、( 2 )特に必要があると認められること、の2 つを満たすことが必要だと書かれています。東京地裁は、「店舗内で感染予防対策が講じられていた」「数日後の宣言解除がすでに決まっていた」等を踏まえると、「特に必要がある」とは言えず、( 2 )の要件を満たしていないので、GDに対する命令は違法であった、と判断しました。
Q.命令までする明確な必要性がなかったということですね。
A.はい。この判断の前提には、日本国憲法で認められた「営業の自由」という考え方があって、本来、国や地方自治体などの行政機関は、正当な理由がないのに飲食店等に対して「営業をやめろ」「営業時間を短縮しろ」などと命じることはできないのです。その原則に対する例外を認めるほどの明確な必要性は認められない、と東京地裁は判断しました。
(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、6月11日号)