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  • 社説:潮目
  • 22.05.23

当日に30%分を高める

「進行表の出来た段階で、結婚式という商品の70%までは完成した。残りの30%は、プランナーが当日の空気感などを見ながら判断し、100%にしていく。」こう語るのは、テイクアンドギヴ・ニーズのウェディングアドバイザー・有賀明美氏だ。例えばケーキカット一つとっても、進行表上では乾杯の後に入れたとして、空気感によっては当日その場で後ろ倒しに変更する。その方が盛り上がり、会場の雰囲気も高まるという判断は、それまで2 人に寄り添ってきたプランナーだからこそ出来る。残りの30%を当日にプラスできるか、それとも70%のままで終わるかはプランナーの当日力次第だ。
 ブラスもプランナーが当日を担当するスタイルにこだわっている。今号でも紹介しているエグゼクティブプランナーの藤井菜実氏は、「ブラスのプランナーにとって、当日こそが命」と語っている。進行のスケジュール、場所など現場での様々な変更に関する一切の権限を持ち、サービスや調理場がそれを支える。いい結婚式にするためにプランナーが現場をコントロールし、その経験が積み重なり、さらにいいものを生み出していく。
 有賀氏の言葉を借りれば、打合せをプランナーが担当しながら、当日はサービスキャプテンなど新郎新婦にとっても『初めまして』の人にパスしてしまうことは、いわば70%のままで引き継いでいるわけだ。任された現場責任者は、残りの30%をどのようにして高めるというメンタリティを持っているか。残念ながら否である。現場責任者は70%だけ完成した進行表に基づき、滞りなく運営していくことのみを考える仕事であるからだ。何より30%を高めようにも、初めて会った新郎新婦に対して、どうしたらいいのかさえ分からないだろう。
 「当日こそが命」と語るブラスだが、そこから逆算すると打合せスタイルのこだわりの理由も見えてくる。同社は新規からの一貫制を取っているため、新郎新婦が希望すれば契約翌日から打合せを行うこともある。回数についても、何回という決まりはなく、10回以上になることも。当日に様々な判断を下していい結婚式にするために、プランナーがゲストの雰囲気などを含めた様々な情報を得て予測を立てておくことは大切。さらに様々な変更も含めて当日全てを任せてもらうためには、新郎新婦との信頼関係は大前提だ。そう考えると、一般的な4 回程度の打合せでは、圧倒的に不足しているのは明らか。
(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、5月11日号)