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  • 社説:潮目
  • 22.03.21

「コロナがあって良かった」と思えるか

 「コロナがあって良かったと思えるように。」と語るのは、ブライド・トゥー・ビー(名古屋市瑞穂区)の伊藤誠英社長だ。同社は第1 回目の緊急事態宣言直後から、街頭でのカヌレ販売を開始。その後直営の店舗を出店すると共に、全国のスーパーへの卸先開拓として47都道府県制覇を掲げて、全スタッフで電話営業に取り組んだ。現在はカヌレ&アイスクリームのショップ展開を強化しており、さらに今秋には地ビールの醸造所オープンに向けて準備も進めている。
 同社の新規事業展開の詳細は次号( 3 月21日)で紹介するが、結婚式施行がままならなくなった時期でも歩みを止めなかったのは、冒頭の思いがあったからこそ。その言葉を自社の社員とも共有し、自宅待機を命じることもなく、会社全体で動き続けてきた。
 コロナ禍も2 年が経過した。昨秋以降、回復基調の鮮明な会場に対して、パートナー企業はまだまだ厳しい中にいる。取扱い業種によって異なるものの、通常帯の結婚式の施行が戻ってこない限りは、これまで100あった売上も、50、70に低迷したままだ。この2 年間で、その水準でも耐えうる経営のスリム化を図ったところも多い。ただ、減少した売上を100に戻すための方策という点では、スリム化が大きなハードルになってしまっているところもある。
 人件コストの削減を目的にしたリストラ(自然減も含めて)により、営業、開発の人員が不足してしまい次の一手を打てない状態に陥っている企業も。同じような状況を負っている会場からの条件交渉によって、コスト削減分を上回ってしまう利益率の低減も聞かれる。実際に会場よりもパートナー企業からの愚痴を聞くことが多いのも、これまでの元請け、下請けの関係性がコロナを経てもなお厳然と立ちはだかっている証明だ。
 既存のパートナー各社から「厳しい、厳しい」との声を聞くブライダル業界であるが、かたや熱い視線を送る企業もある。変化せざるを得ない業界構造、商慣習、ビジネススキームに注目し、これまでは参入の難しかったブライダルで自社の商品・サービスを展開しようという経営者も実は増えている。こうした新規参入各社は、もともとブライダル業界での売上は0 であったからこそ、そこに50、70が加われば大きなメリットだと考えている。またブライダル専業では思いつかなかった発想により、イノベーションがもたらされるのではないかと、【外部からの刺激】に期待する会場も多かったりするのだ。
(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、3月11日号)