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  • 社説:潮目
  • 22.02.07

ホテルの婚礼運営受託、結婚式の明確な位置づけが必要

 年明け早々、都内ホテルの婚礼部門を、大手ゲストハウスのグループ会社が運営受託するというニュースがリリースされた。多くのホテルではこの1 年半で婚礼施行が大きく落ち込んだことから、宴会も含めて人員を削減し部門も縮小させている。一方ゲストハウス側にとっても、新たなまとまった売上を生み出す上で、新店オープンの戦略は多額の借入を抱えた現状ではなかなかとりづらいため、それに代わる運営受託を強化している。両者の利害が一致していることもあり、今後も運営受託のマッチングはさらに増えると予想される。
 ゲストハウスの登場以降、主役交代の影響を受けてきたホテルウエディングだが、今後も後塵を拝することになるのだろうか。都内のラグジュアリー層のホテルに聞くと、少人数化の影響はあるものの、集客・施行が2019年以上に高まっているのも事実。複数バンケットを保有している強みもあって、多様化する人数帯を総取り出来る可能性もある。売上の中核となるべき多人数帯に関しても、広々としたバンケットの優位性を発揮すれば、ゲストハウスに勝てる見込みも出てくる。
 ところが、好調なホテルは首都圏の一部に限られてしまっている。迷走する多くのホテルに共通しているのが、集客、受注、運営面で専門特化して磨いてきたゲストハウスと同じ土俵で戦ってしまっている点。ブライダル市場を牽引してきたハウスの手法を参考にするのはいいとして、ターゲットもビジュアルも結婚式の中身もそこに寄せていけばいくほど、専門店に勝てない結果の明らかな勝負を余儀なくされている。
 例えば一時脚光を浴びたテーマウエディングであるが、ハウス企業ではその提供のために入社直後からプランナーに専門的な教育を集中して行っている。一方ホテルは、そこまで特化していない人材を充てなくてはならない。他部門を渡り歩いたマネージャーの下で、専門的教育を受けていないスタッフがヒアリング力、提案力、プランニング力の必要な結婚式を提供しようとしても、歴然たる差が生じてくるのは当然だ。にもかかわらず、ゲストハウスでテーマウエディングが人気だからとリソースもないままに手を付け、結果として他人の土俵で勝負することになる。専門化している企業に勝つことは、至難の業でもある。
(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、2月1日号)