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  • 社説:潮目
  • 21.12.11

熾烈になる新規集客競争

 地域差はあるものの、新規集客も回復傾向にあるブライダル業界であるが、各社1 年半分の損失を取り戻そうと受注合戦が熾烈になっている。そうなると出てくるのが、無謀な値引きなどによる即決。安価でもいいから受注残を積み上げていこうと、料理代金半額などをうたう会場も出てきている。アフターコロナの新しい価値観に適応しなければならない段階に入っているにもかかわらず、コロナ前同様、それ以上に深刻な値引き競争の様相を呈している。
 コロナで少人数化、低価格化が一気に進み、それに対応するための施策として、今後は低料金での結婚式にシフトするということであれば理解もできる。現実には、まずは低価格を撒き餌に集客・来館を獲得し、そこからの営業によって単価を積み増していく。コロナ前と何ら変わらない発想が業界に渦巻いている状況は、マーケットを荒廃させていくことになりかねない。
 大手ブライダル企業の経営者が語っていた言葉が印象的である。その会社は原則即決をせずに、仮予約でもいいからじっくり考えてもらった上で決定してもらうという方針を取っている。周囲の即決機運が高まれば、エリアでは後塵を拝することになるが、それでも正直にいたいからこそこれは変えないとその社長は語った。
「新規来館の時に、一生に一度の大切な結婚式を私たちに任せてくださいと即決を促していく。本来であれば一生に一度で大切なものだからこそ、よく考えて決めてくださいと言うのが当たり前のこと。自分が顧客という立場で考えてみれば、すぐに理解できることであり、だからこそスタッフにも正直によく考えて欲しいと言わせる企業文化であることが大切。」
(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、12月1日号)