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  • 21.08.07

連載企画④《ウエディングデザイナー養成講座》カップルからの情報収集2【全米ブライダルコンサルタント協会(ABC協会)アジア&オセアニア統括代表/㈱ソフィア通商 代表取締役 小原義之氏】

 顧客の感性を知ろうとする米国のプランナーやウエディングデザイナー。その中にはビジュアルでの情報収集にこだわる人もいます。ケータリングからデザイナー業までをこなすDan Fehlig氏もまさにその一人です。
 「例えばお客様に好きなカラーを口頭で聞くのは簡単です。しかし、仮にお客様が赤と言っても、それは濃い赤なのか薄い赤なのかはそれぞれ異なります。そのため私は細かく色分けされたカラー見本を渡し、具体的な色合いを必ず目視で確認をします。」と彼は言います。同氏のビジュアル重視のポリシーはそのままデザイン発想にも活かされています。
 Fehlig氏はいつも新郎新婦にウエディングや愛読する雑誌から好きな気になるページの切抜きを持ってくるよう依頼しています。新郎は野球など好きなスポーツや趣味の雑誌が多く、それらの雑誌からでも問題ありません。そして、新郎新婦用に分けたボードに集めた切抜きを貼り付けていき、注意深く見比べます。
 ボードからは2 人がそれぞれどんな絵柄や事柄に興味があるのか、そこから2 人の感性を見出します。どんな色合いが好きなのか、アウトドア志向なのか、共通するフィーリングはあるか、そして新郎または新婦のみに見られる独特のアイテムなども見逃しません。彼のデザイン構築はここから始まるのです。
 まずは共通項をデザインのベースとなるアイデアに取入れます。逆に新郎または新婦にしか見られない感性は、サプライズ演出などに取り入れていくのです。ビジュアルでもって正確に顧客の感性を得ようとする一つの有効な手段と言え、結婚式を創り上げるための大切なプロセスです。
(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、7月21日号)