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  • 社説:潮目
  • 21.04.26

ハッシュタグのクオリティ、イメージダウンを防ぐ積み重ね

 先日、都内会場支配人の取材で、インスタ活用についての話になった。公式アカウントを運用しているが、なかなかフォロワーが増えない。一定程度のフォロワーがいなければ、集客面での効果も少ないのではと。フォロワーを増やすためにも、もう少し運用担当者にセンスのいい投稿を促していくとのことだった。
 もちろん、公式アカウントのフォロワーが少ないよりは多いに越したことはない。ただ、集客面を見据えているのであれば、注目すべきはフォロワー数ではなく、自社会場名の付いたハッシュタグの方だ。インスタ活用している花嫁をネットワーク化している、ウェディングソムリエ(東京都港区)が毎年実施している花嫁アンケートを見れば一目瞭然であり、会場選びの際に一番参考にしているものは毎回30%以上が【他の花嫁の投稿】と回答している。それを見るために、【#会場名】で検索しているからこそ、最も重要なのはこの部分となる。
 一方、会場アカウントについては、6%程度。というのも、会場側の発信に対しては、リアルさを確認する手段にはならないと認識されているからだ。そう考えれば、毎日毎日公式アカウントを頑張って運用し、フォロワーが増えないと悩んでいることは、実は集客効果という目的から見ればそれほど意味もない。
 もちろん圧倒的な数のフォロワーを獲得し、リアルな実例などを紹介していれば、効果が高まっていくのも事実。ただ、フォロワーを増やしても、その中身が周辺の競合会場やブライダル関係者ばかりということも往々にしてある。運用代行会社の中には、1人辺りいくらでフォロワーを購入する手段を用いるところも。それでフォロワー数の表示だけが増えても、全く意味を持たないということだ。
 より重要な会場ハッシュタグについては、花嫁自身の投稿が主になるため、随時確認しておくことも大切になる。そこに表れるのは、顧客満足度だ。例えばPlan・Do・Seeの各会場のハッシュタグは、花嫁が投稿したオシャレな写真であふれている。これは彼女たちの承認欲求を満たす満足感を与えられているからであり、同じような嗜好を持つ他の人たちを惹きつける。
(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、4月11日号)