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  • 21.03.26

:連載51:今を知り、明日を勝ち抜く[ブライダル法務NOW]第51回『ブライダル法務六法全書 ~仕事に使える法律を厳選解説~ ③消費者契約法』~株式会社ブライト 行政書士事務所ブライト 代表 夏目哲宏氏~

 1年をかけてブライダル業務に関係する法律を解説していく今年のコラム、第3回はお客様との契約全般に大きな影響が及ぶ『消費者契約法』を取り上げます。

1.どんな法律かを確認しよう
①『消費者契約法』は平成12年に出来た法律で、「消費者の利益の擁護」を図ることで「国民生活の安定向上と国民経済の健全な発展に寄与すること」を目的(第1条)とし、②以降で紹介するような規定を設けて消費者保護を図っています。なお、「消費者」とは、事業者から商品やサービスの提供を受ける個人を言い、結婚式契約では契約主体の「新郎新婦」がこれにあたります。
②事業者が消費者に対して「利益となること」を告げながら「不利益となる事実」を秘匿して誤認させ、申込または契約をさせた場合には、消費者はそれを取り消すことができることとしています(第4条第2項/不利益事実の不告知)。
③設定された解約料の水準が事業者に生じる「平均的な損害」を超える場合には、「超える部分」は無効としています(第9条第1号)。
④一旦契約が成立したとしても、その内容が「消費者の利益を一方的に害するもの」である場合には無効としています(第10条)。

2.ブライダルで何が問題になるのか?
 ブライダル事業において消費者保護法が問題になるのは、主に上記で列挙した「第4条第2項」、「第9条第1号」、「第10条」の3点です。
(1)第4条第2項
営業の際に「(新郎新婦にとって)良いことばかり」案内をして「不利なこと」を説明せず、新郎新婦が「不利なことはないもの」と誤認して契約をしたのではないか、と疑われるケースが問題となり、従前は『解約料規定』や『持ち込み規制』の説明不足が問われた場面でよく取り上げられました。
 筆者が知る限り結婚式関係で明確に本条違反と断定された裁判例はありませんが、余計なトラブルを防ぐ観点から、『解約料』『日程変更料』等の負担に関すること、『持ち込み』に関する規制などについては、より注意して契約前に説明しておくこと、また説明したことを記録に残しておくことに注意が必要と考えます。
 なお、昨今、コロナ不安を理由とした解約を防ぐために「諸条件をつけて日程変更に促す」ことが多く行われていますが、後から「そんな条件があるとは聞いていなかった」「知っていたら解約していた」等の指摘を受けて頭を悩ませる事業者も多いようです。これも本条の問題になりえる場面ですので、事前説明とその記録に留意いただければ幸いです。
(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、3月11日号)