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  • 社説:潮目
  • 20.11.20

GO TOで来店増加の一方感染対策が杜撰な飲食店

 北海道において、結婚式でクラスターというニュースが報じられた。結婚式、二次会に参加した複数名に、コロナの陽性反応が出たというもの。同じ会場での開催だったのか、両方とも参加した人に限定されているのかなど詳細は不明であるものの、こうした場合には結婚式でクラスターという言葉が広まっていく。結婚式の不安感が高まることになり、新規・施行共に回復傾向にあったのが、水を差されることになりかねない。
 先日東京會舘に訪問する機会があった。施設入り口にはスタッフが常駐し、サーモカメラの前に立って検温。バンケットがある7階を降りると、そこにもカメラが設置されている。レストランに入る際にも、スタッフによる非接触型の検温が行われ、消毒液も手に吹き付け。施設内でも2重3重のチェック体制が施されており、結婚式・一般宴会を開催する以上、絶対にクラスターを出さないという覚悟を感じさせられた。

 最近の感染増は、寒い季節だからというよりも、対策がぞんざいになっていることが大きな理由ではないか。特に一般飲食店では、本来必要である基準が満たされていないところも散見される。GOTOイートが開始され来店客も増加傾向にあるが、一方でこれまで慎重に進めていた対策が行われていない店も増えている。
 手指消毒用のアルコールを入り口に置いてはいるものの、店員が来店客に吹き付けることはもちろん、声をかけることすらしない。そのため顧客は、置いてあることに気づかず素通り。検温に関しても、スタッフが入り口で対応することは少なくなっている。来店客が増加しているため、ソーシャルディスタンスを考慮したレイアウトもいつのまにかなくなり、カウンター席は来店した順番で隣同士から詰めていき、テーブルの配置もコロナ前に戻っている。見知らぬ人、別グループとの距離感が非常に近くなり、密の状況になっている光景も多々見られる。
(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、11月11日号)