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  • 社説:潮目
  • 20.09.24

生き残り勝負の中で「先手を打つか」「待つか」の判断

 先日、通信系大手の社長に取材する機会があり、厳しい状況にどのように対応しているのかを聞いた。この会社は飲食およびインバウンド向けの事業も展開してきたが、4月以降の状況を受け、7月の時点で早々と両事業の撤退を決断。専任のスタッフたちは、好調な通信系の部署に配属転換した。
 「もともと飲食などを手掛けてきたスタッフが、いきなり経験のない部門に移され辞めてしまわないか」と聞いたところ、それも仕方のないことという。会社として生き残るためには、先の見えない回復を待つのではなく、今好調なところにリソースを集中させていくことが重要だと。当然従業員は担当してきた事業に対し愛着も持っているが、そのために会社が傾いてしまうのは本末転倒になるとのことだった。

 ブライダル専門のMAサポートを展開しているイロドリの千々木社長は、従業員に対する思いやりがこの業界の特徴であるという。幸せな結婚式を提供するブライダル企業にとって、従業員はその幸せを創造する役目を担う。さらに現場中心の業務である以上、従業員のモチベーションが大きく業績に関わっている。そのため、コロナ禍の厳しい事態であっても、リストラなどのドライな対応に踏み出さない企業も多い。
 どちらが正しいかは難しい問題であるが、一つ言えることは、このままの状況が続いていけばいつかは多くの経営者がドライな決断を余儀なくされるということ。大手式場運営会社の社長は、今は【生き残り】勝負だという。生き残った会社は、その後の需要を総取りできる。ブライダル業界も同様であり、10あった会場のうち生き残った会場が1つであれば、競争なく結婚式が舞い込んでくる。これはすべての業種において共通することだ。
 だからこそ生き残るためには、何よりもキャッシュが必要。仮に売上がゼロでも、何年間持つかということが問われ、その体力があるかどうかが勝負のカギとなる。さらに言えば、手持ち資金をいかに出さないようにしていくかも重要となり、そうした点から様々なコスト削減に着手。コスト削減の大きな柱に、人件費がある。
(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、9月11日号)