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  • 20.09.12

《GWA2020最終審査会レポート》ソウル賞:親子関係のリスタートを図る【ヴィーナスコート長野】

 ヴィーナスコート長野(長野県長野市)の宮川瑛里さんは、新郎から『父親はいません。死んだと思っている』と言われ、結婚式が家族の新たなスタートになるように支えたプランニングを発表した。

 新郎新婦はゲストに感謝を伝えられるパーティを希望していた。式当日は新郎の誕生日でもあり、幸せな式にしようと心に決めていた。ところがある日、サングラス姿にラフな格好の“強面”の新郎の父が来館。息子のために『サプライズ演出をしたい』と伝えられた。
 「お父さんから話を聞くと、幼い頃から迷惑をかけていたために盛大なサプライズをしてあげたいと。一方で新郎新婦が作った生い立ちムービーに父親が登場しないことから、家族仲が良くないと感じ、結婚式を機に関係修復のお手伝いができないかと考えました。しかし新郎は、『そんなことしなくていいです』ときっぱり。望まないサプライズを一生懸命考えている父親に、戸惑いを感じました。」
 新婦にも相談し、新郎を除いた3人で話し合いを実施。後日父親から『サプライズはしない』と返事が来た。父親の想いも無視できないと感じた宮川さんは『望んでいないという新郎の気持ちを知ったからこそ、想いを伝える方法が別にあるのでは』と提案。しかしながら、父親はそれを拒んだ。
 当日の第一来館者は新郎の父親。「宮川さんに言われて、気持ちが伝わるものを考えてケーキを作ってきたよ」と、新郎の誕生日に合わせて手作りのバースデーケーキを用意していた。『父から』と伝えてしまうと、新郎に嫌がられるのではと考え、挙式前に家族とスタッフからのサプライズとしてケーキを渡した。
 披露宴を締めくくる謝辞は、当初新婦の父だけが担当することになっていたが、新郎に『お父さんのことを考える時間を増やしませんか』と呼びかけ、当日両家の父親が担当した。
 「挙式後、新郎から『親子関係を修復したいとはまだ思わないけれど、父親の存在を考えることができて本当によかった』と伝えられました。結婚式ですべてを解決できるわけではない。式がハッピーエンドではなく、スタートになることを感じました。」
(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、9月1日号)