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  • 20.06.05

〈私の感動結婚式〉被災後も強く生きていく2人

 グッドラック・コーポレーション(東京都品川区)のグッドラック沖縄アシスタントゼネラルマネージャー・土屋公佑さんは2011年の東日本大震災と今の状況が重なり、当時に担当したカップルの結婚式を思い出すという。新郎の家族が被災するなかで開催に至った。 
 新卒で山梨の式場に就職し、1 年経った頃に担当した式。新婦が山梨県、新郎が宮城県出身のカップルだった。2 人とも県内のオーケストラ団体に所属し、同じホルンを演奏していたことから仲を深めた。オーケストラを演奏したい、フラワーシャワーは折鶴を入れたいなど結婚式への憧れも強く、打合せも順調に進んでいた。 
 「3 月11日の震災で、宮城に住む新郎の家族は被災しました。すぐに電話をかけたのですが、新郎新婦は電話に出ず。それから何日も2 人と連絡が取れない日々が続きました。新郎の親戚の家が倒壊したり、津波で流されたり自分たちの結婚式を考えられる状況ではなかったようです。当時の上司にアドバイスをもらい、2 人の幸せのために式を延期してもいいのではと会社としての判断も出ていました。」
 電話をかけ続け、やっと新郎と話せた土屋さん。新郎からは「こんな状況で自分の結婚式なんて考えらない!」と怒鳴られた。新婦からも泣きながら開催すべきか相談された。 
 「開催の判断は2 人に任せることしかできませんでした。新郎新婦には『しっかりと2 人で向き合って話してほしいことと、私達は何があっても2人の意見を尊重し、サポートする』とだけ伝えました。」 
 新郎の母親の体調も悪かったことから、2 人は結婚式を予定通り開催することに。参加した家族は両親と兄弟の3名で、その他は新婦の家族とオーケストラの仲間たちだった。 
 「初めてオーケストラの演奏を会場に入れたのですが、その一つひとつの音が今でも蘇ります。ホルンがメインの曲でアフリカン・シンフォニーを演奏しました。アフリカの大地に力強く生きるイメージを表現したもので、震災のなかを2 人で生きていく、そんな力強さを音楽から感じました。」 
 演奏中に涙を流す奏者もおり、新郎の状況を知っているゲストも多かったことから、2 人の笑顔や涙ひとつひとつに参加者も目頭を熱くした。
(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、5月1-21日号)