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  • 20.05.27

延期したカップルにギフトをお届け 【テイクアンドギヴ・ニーズ/エスクリ】

 コロナ禍において式の延期を決定したカップルに、ブライダル業界はどう寄り添い想いを伝えていくべきか。テイクアンドギヴ・ニーズ(以下T&G/本社:東京都品川区)とエスクリ(本社:東京都港区)は、当初の施行予定日にシャンパンや花などをカップルにプレゼントしている。実際にギフトを受け取った花嫁はその様子をSNSにアップし、プランナーには御礼メールが届いているという。2社の事例を基にカップルに寄り添う大切さを紐解いていく。

 4 月、本紙記者がインスタグラムである投稿を発見した。 
 その投稿は、T&Gが都内で運営する式場で、4 月中旬に結婚式を予定していたプレ花嫁によるもの。準備を進め当日を楽しみにしていたところ、コロナの影響が大きくなり泣く泣く延期を決定したようだった。悲しみに暮れる新婦だったが、当初の施行予定日に、T&Gからシャンパンと手紙が1 通届いたという。突然の贈り物に驚きの様子を見せつつも、温かい気持ちになったことが記されていた。 
 この投稿に関してT&Gに事実確認をしたところ、結婚式を延期した全てのカップルを対象に、当初予定していた日取りに上記のギフトを3 月末から届けているという(それ以前のカップルも日程を遡った)。 
 「本来挙式予定日であれば、スケジュールは1 日がかり。延期になってしまった今、新郎新婦はそのぽっかり空いた日をどう過ごすのだろうと考えました。自宅でケーキを食べる、2 人でお祝いするなど様々なシーンを思い浮かべましたが、T&Gとしても何かできることがあるはずだと。延期を受け暗い気持ちを抱くカップルもいましたが、それでも“記念日”になるような忘れられない1 日にしてほしいと考え、シャンパンと社長からのメッセージを添えました。」(総合企画部広報シニアマネージャー・木本由有氏)
 ギフトを受け取ったプレ花嫁が最後に記していたのが、「延期して“よかった”と言えるよう、最高のパーティを創りたい」というもの。こうした取り組みがSNSで広まっていくことは、業界にとってもプラスと言える。

 エスクリも同様に、4 月18日から式を予定していた全てのカップルを対象に、内製化の強みを活かしてフラワーアレンジメントギフトを届けている。 
 大切な1 日になるはずだった挙式予定日に、せめてものお祝いができないかと考え企画。生花を贈ることを決定した。 
 フラワー事業の内製化を進めてきたのも、今回の企画を成功させたポイントの1 つだ。 
「3 ~ 4 月は卒業式や歓送迎会などのイベントも多く、本来であれば花業界は繁忙期とも言えます。一方でコロナの影響で大半の行事が中止・自粛となり、生産者が手塩にかけて育ててきた花が行き場をなくしていました。」(マーケティング戦略部広報・PR・村井美登里氏) 
 内製化してきたからこそ、花業界の苦しみをいち早く感じていた同社。フラワーアレンジメントを届けることでカップルに寄り添うのはもちろん、美しい生花を廃棄から守り、市場の活性化にも繋げていった。
 合わせて郵送しているのが、担当プランナーからの手紙だ。これまで数ヵ月に亘り一緒に準備をしてきたからこそ、延期を決定したカップルの苦しみも理解できるもの。日程は変更になったが「またここから一緒に頑張りましょう」という言葉は、カップルの背中を押す力強い言葉になるわけだ。
 実際に、フラワーアレンジメントを受け取ったカップルから担当プランナーへ御礼のメールが入り始めるなど、笑顔と感謝の輪が広がっている。 
 各社の企業規模や予算により、できること、できないことがあって当然。そのなかでも幸せを創る業界として1番重要なのは、延期を悲しむカップルにどう寄り添い、笑顔になってもらうかを考えることだろう。 
 苦しい中でもまずは私たちが前を向き、カップルの背中を押してあげること。どんな小さい取り組みでも各企業の様々なアイデアが集まれば、それが大きな力となり、ブライダル業界にとって明るい光や希望に繋がっていくはずだ。
(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、5月1-21日号)