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  • 19.06.29

:連載31:今を知り、明日を勝ち抜く[ブライダル法務NOW]第31回『ブライダルの「音楽 著作権」に地殻変動が発生!』~株式会社ブライト 行政書士事務所ブライト 代表 夏目哲宏氏~

 ブライダル事業における「音楽著作権」を巡る、大きな動きが生じてきました。
 一般社団法人日本音楽著作権協会(JASRAC)は5 月24日、ブライダルコンテンツの制作に関する新たな著作権(複製権)使用料案を発表しました。本稿執筆時点ではあくまで「意見募集」を行っている段階ではありますが、ほぼこの内容が10月1 日より適用されることになりそうです。
 具体的な内容については本紙記事をご参照いただくとして、本コラムでは、この「新料金」体系の導入による現場の影響と、今後に向けて残されている課題についてまとめます。
 まず、従前の使用料体系では、楽曲の収録時間に基づいて使用料が算定される仕組みでしたので、「短く」楽曲を使用する事業者は少額に、「長く」使用する事業者は高額にと変動するため、ある面ではフェアな設定でした。しかし、特に記録用映像においては事前に楽曲が使用される時間の予測が困難な場合もあり、「最終的な使用料がいくらになるか分からない」という不安がつきまとっていました。この点、新料金体系では楽曲の収録時間ではなく「曲数」のみに基づいて使用料が算定される仕組みに変わるため、「曲数」さえ分かれば事前に正確な使用料総額を把握できるようになります。
 さらに、ここで再注目すべきなのが、本年1 月10日付でJASRACが発表した「写り込み」の判断基準の明確化です。たとえば記録用映像を作成するにあたり、挙式から披露宴にかけて流れ続ける20~30曲の楽曲を収録する中、どの演出シーンの楽曲が「写り込み」にあたり、またあたらないのかという論点について、JASRACはすでに明確な「線引き」を示しています。
 つまり、JASRACのここ数ヵ月の発表をまとめると、1月10日付のリリースで記録用映像において「使用料を支払わなければならない演出シーン」を特定し、5 月24日付のリリースで「各演出シーンにおいて支払う使用料」を明瞭化したわけです。音楽著作権側が私たちの業界に対してここまで明確なルールを整備し、提示したことは、ブライダルの音楽著作権を巡る過去の経緯を踏まえると特筆すべきことと言えるでしょう。
(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、6月11日号)