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  • 社説:潮目
  • 18.11.23

記録用ビデオはドキュメンタリー

 記録ビデオの受注が減少しているという話を頻繁に耳にする。その理由として、ビデオにかかる音源著作権料負担の影響が大きいという声も多い。果たしてそれだけであろうか。そもそも、記録ビデオの価値がどこまで新郎新婦に届いているのか。「挙式から披露宴のシーンを辿るビデオを見返すことは恐らくないから記録ビデオは不要」が常套の断り文句であるようだが、そうであれば受注の減少は著作権料の問題ではなく、見返す動機にならない商品であることの方が本質ではないか。
 ある地方のゲストハウス会場が制作した記録ビデオを見る機会があった。そのビデオの中には、結婚式前に新婦が家族と朝食をとっている様子が収められていた。場所は新婦の実家。わざわざ、カメラマンがそこに出向いて、記録として撮影したわけだ。
 朝食から、新婦の出発シーン。さらに、遅れて両親も車で式場に。結婚式場に向かう両親の表情は、新婦が知らない記録である。そこには結婚式の喜びや親としての切なさなどが垣間見える、印象的な映像であった。まさに、結婚式という特別な日を記録した、家族のドキュメンタリー。新婦にとっても、先に出発したからこそ知らない両親の表情や想い。さらに新郎にとっても、大切な日の朝食をどんな風に新婦が摂っていたのかが分かる。自分たちがその場にいなかったからこそ、その記録は貴重でもある。
 映像会社に対して、商品価値を高めるために結婚式前のシーンも記録として残しておくべきではと提案したことがある。その際には、手間、費用などの面から、難しいとのことだった。ただ、実際にこうした記録ビデオを制作した事例を見てみると、それは可能であることが分かった。当然、そこにカメラマンを動かす以上、料金も追加で発生するわけだが、それでも受注する新郎新婦がいるということだ。恐らく、それを見た他の顧客からの受注もできるだろう。価値が高いものであれば、料金は支払う。
(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、11月11日号)