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キーマンに聞く

連載4《AIで進める構造改革》AI検索されるために具体的な口コミを依頼【ニュー・バリュー・フロンティア 取締役 金増宏輝氏】
AI検索時代にやるべきこと
先日のブライダル産業フェアで、もっとも多く受けた質問があります。「AI検索対策で、何をすれば良いのでしょうか」。正直な答えとしては、「対策をしている」という会場のほとんどが、実際にはまだ何もできていない状態です。
AI検索対策をSEOの延長線上で考えている限り、本質には届きません。AIは検索順位を見ているのではなく、「この会場はどんな人に向いているのか」、「なぜ選ばれているのか」を理解しようとしていて、つまり仕組みが根本的に異なります。
試しに、ChatGPTやGeminiに自社会場の特徴を聞いてみてください。おそらく返ってくるのは「料理がおいしい」、「アクセスが良い」、「スタッフ評価が高い」など、どこの会場にも当てはまる言葉のはずです。これはAIの性能の問題ではありません。インターネット上に、その会場ならではの文脈が存在していないため、顧客の選択肢にも上がらなくなっていきます。
では式場としては何から始めれば良いのか。今回は土台になるもっとも大切なアクションを、ひとつお伝えします。
「決定理由」を集め、言葉に
口コミの評価点数よりも大切なのは、「なぜ選ばれたのか」という言葉です。「料理が良かった」よりも、「遠方ゲストが多く、宿泊とアクセスの安心感で決めた」の方が、AIは会場の個性を正確に理解できます。
そこで成約した顧客に、以下の質問を習慣にしてみてください。
・なぜ会場に決めてくれたか
・最後まで悩んだ会場はどこか
・最終的な決め手は何だったか
「良かったことを自由に書いてください」よりも、上記の質問の回答を踏まえ、「あの時話していた○○のことを書いてもらえますか」の方が、顧客も口コミに書きやすくなり、内容も具体的になります。
実は最近、飲食店でも「感じたことをそのまま書いてください」と声をかける店が増えています。言葉の具体性がAIの理解精度に直結することに、飲食業界では気づき始めているのです。今後はブライダル業界でも同じ転換が静かに始まっていくのは確実でしょうから、先手を打っておくことは大切です。
AIはGoogleの口コミを重要な情報源として参照しています。星の数ではなく、書かれた言葉の具体性と多様性が会場への理解につながります。何もしなければ、AIの中でその会場はどんどん薄くなっていく。決定理由を丁寧に集め続けることが、AI時代の集客基盤になっていきます。次回は、集めた情報をどこに・どう発信すれば、AIに正しく読んでもらえるのかをお伝えします。
(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、6月21日号)

