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連載33《自社運営施設では成約率60% 中小会場の成約率UP》記念日レストランへのリブランディング 【KAKEHASHI 代表取締役寺田 英史氏】
今年に入ってから、【記念日】という価値を前面に打ち出したことで、レストランの利用も大きく変化しています。これまでは結婚式を挙げた人が時折利用するレストランという位置付けでしたが、【森の記念日レストラン エテルニテ】としてリブランディングしたところ、「人生の節目を祝う場所」という新たな価値が生まれました。単なる食事の場ではなく、大切な日を過ごす場所として認識されるようになったことが、利用層や客単価にも大きな変化をもたらしています。
ブランドの方向性を明確にするため、SNSでの情報発信も見直し。料理の写真を掲載するだけではなく、森へ向かう道のりやスタッフの出迎えシーン、シェフの調理風景など、その場所で過ごす体験そのものをリール動画で発信しています。その結果、17万回再生を超える動画をはじめ、10万回前後の再生を記録する投稿が生まれ、多くは数千回以上再生されるようになりました。インスタのフォロワーも約3 ヵ月で600人から1800人へ増加し、新規顧客との接点が大きく広がっています。
特に変化が大きかったのは、利用目的です。以前は結婚式を挙げた人のリピート利用が中心でしたが、現在では新規の顧客からも結婚記念日や誕生日といった、記念日利用の予約が増加しています。これは、記念日レストランという価値を打ち出したことで、「特別な日は、特別な場所で過ごしたい」というニーズと結び付いたためです。普段の食事であれば立地条件は不利に働くこともありますが、記念日であれば森の中で過ごす非日常という体験そのものが選ばれる理由になります。
変化は客単価にも表れています。7500円、9500円、1 万2500円の3 コースを用意していますが、現在は9500円コースの利用が圧倒的に増えています。これまでは6000円前後であったことを考えれば、単価アップに成功しています。また、予約時には何の記念日なのかを確認し、バースデーケーキや花束などのオプションを提案することで、追加注文も増えています。単に料理を提供するのではなく、記念日を演出するという価値を提供することで、お客様も自然に付加価値を受け入れてくださるようになりました。
こうした考え方は、結婚式にも応用できると考えています。既存の商品や演出であっても、「どのような価値を提供するのか」という意味付けを変えるだけで、顧客の受け止め方や選ばれ方は大きく変わります。商品を増やすのではなく、価値の再定義が重要です。
今後は、この「記念日」という価値をさらに発展させていく予定です。婚礼やフォトウェディング、レストラン利用者の情報を【家族カルテ】として管理し、誕生日や結婚記念日などの約1 ヵ月前に案内を配信する仕組みを構築。記念日レストランだけでなく、フォトやギフトなども提案しながら、結婚式後も家族の人生に寄り添い続ける関係づくりを目指しています。
(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、7月1日号)

