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FB単価はコロナ前比較で130%に【ホテル椿山荘東京 総支配人 山下信典氏】

FB単価はコロナ前比較で130%に【ホテル椿山荘東京 総支配人 山下信典氏】

 ホテル椿山荘東京(東京都文京区)の婚礼FB単価が好調だ。季節感のある厳選した8つのコースに絞ったことで、コロナ以前と比較して130%にまで数字がアップ。列席人数のマイナス分をカバーしている。コロナの蔓延直前に、同ホテル総支配人に就任した山下信典氏は、「どのセクションにおいても、この庭は財産」と語る。庭園を活かしたチャペルのリニューアルや、メディア露出も多い人気プロモーション『東京雲海』など話を聞いた。

――昨年11月、藤田観光が発表した2023年12月期第3 四半期決算で、ラグジュアリー&バンケット事業は前年比23.8億円増収、11億円増益の4.1億円の営業黒字で着地しています。

山下「2019年の同期比で見ていくと、当時の平均列席者数が49人だったのに対し、現在は45人。前年は41人でしたので、そこからは回復傾向にあるものの、まだコロナ以前にまで戻りきっていないという状況です。一方で、婚礼1 件あたりの単価を見ていくと、2019年の第3四半期は291万円でしたが、今回発表は367万9000円。この部分に関しては、FB単価のアップが大きく数字に寄与しました。コロナ以前と比較して、1 人あたりのFB単価は130%と好調に推移。婚礼メニューの絞り込みが功を奏しています。以前は30コースをラインナップしていましたが、コロナで1 番苦しかった2020年に、調理やプランナーなど現場スタッフも交えて、8 種類までコースを絞り、季節をより感じられるようなメニューにしました。これまでの状況は件数を伸ばすために様々なプランを企画・販売していったことで自然とラインナップは増えていったわけですが、30種類はやはり多い。提案するプランナーは、30コースの特徴をしっかり捉えていく必要もありましたし、調理スタッフにとっても同様のこと。逆もまた然りで、カップルもこれだけ種類が多いと、どれにすべきか選ぶのも大変だったわけです。厳選したコースに絞り、提案・販売しやすくなったと同時に、結婚式を挙げるその季節らしさを一皿で感じられるようにしたことで、FB単価は大幅にアップしていきました。」

――人数の回復に関して、山下総支配人の今後の予測は。

山下「当ホテルに限らず、マーケット全体を見ても少人数婚が増えていますから、このまま横ばい、もしくは増えても微増との見立てです。100名以上の婚礼は減少傾向にありますが、当施設における40~60名規模に関しては、少しずつ回復傾向。ホテルとして様々な人数帯に対応できる宴会場を併設していますので、20名前後の少人数婚も、引き続きしっかり獲得していければとの考えです。もっとも、少人数ウエディングは1 人あたりの単価が大きくなりやすい傾向にあるのも事実。クオリティーの高い商品を提案することで、売上アップに繋げていける可能性もあるため、適正価格の少人数婚は前向きに獲得していこうと指示を出しています。媒体においても常に情報を発信し、適正価格での露出で、その層もしっかり取れるような打ち出しにしています。」

――昨年9 月に、庭園内の独立型チャペル『VENT VERT(ヴァンヴェール)』を、20年ぶりにリニューアルしました。

山下「知人の結婚式に呼ばれ、私自身『ヴァンヴェール』での挙式に参列した時に、正直色々な部分が気になったわけです。庭に面しているのに、なかなかその魅力を最大限発揮できておらず、列席した際に若干狭さを感じたこともあり、リニューアルを通じて改良しようと。改装後は高さ5 mの窓から自然光も多く入るようになり、庭園内独立型チャペルの強みを活かせる造りとなりました。当ホテルは『ヴァンヴェール』を含めてチャペルを3 つ展開していますが、今や1 番人気の『ルミエール』を初めて抜くなど、多くのカップルから選ばれる挙式会場となっています。」

詳細はブライダル産業新聞紙面にて、1月1-11日新春特大号)