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:連載77:今を知り、明日を勝ち抜く[ブライダル法務NOW]ブライダル法務Q&A vol.17「ここから特に注意すべき法令4選」~株式会社ブライト 行政書士事務所ブライト 代表 夏目哲宏氏~

:連載77:今を知り、明日を勝ち抜く[ブライダル法務NOW]ブライダル法務Q&A vol.17「ここから特に注意すべき法令4選」~株式会社ブライト 行政書士事務所ブライト 代表 夏目哲宏氏~

このコラムでは、最近新たに成立した、または今後に改正等が控えている重要法令のうち、ブライダル業界に大きく影響する4 つの法律についてQ&A形式で解説します。

Q.ここ最近、ブライダル業界に影響が及ぶ法律関連のニュースが立て続いてますね。

A.その通りで、主な重要ニュースとしては4 点挙げられます。

まず1 つ目は、本年6 月1 日に施行される「改正消費者契約法」です。前回のコラムでも触れましたが、事業者にとってはさらに厳しい規制が及ぶ改正内容となっていて、特に、①消費者に「『退去困難な場所』での勧誘」があった場合の取消権が与えられたこと、②事業者に「解約料水準の根拠」についての説明義務が課せられたことは、業界に大きな影響を与えること必至です。

Q.これは主にホテル・式場が新郎新婦との間で締結する契約に関する規制ですね。対新郎新婦に関する規制で、他に注意すべき変化はあるのでしょうか?

A.2つ目に、「景品表示法」の運用改定が挙げられます。本年10月1日より、違法な広告表示としていわゆる「ステルスマーケティング(ステマ)広告」が規制対象となることが正式決定しました。

Q.「ステマ広告」とはなんでしょうか?またブライダル業界ではどんな適用例がありそうですか?

A.「ステマ広告」とは、広告であることを隠し、口コミや感想を装う宣伝活動を指します。ブライダル業界においては「卒花・プレ花」と呼ばれる顧客の声を用いた広告宣伝がよく行われていますが、たとえば、事業者から顧客に対して「うちの式場の良さを紹介する投稿をしてください」等の依頼をして、顧客が広告やPRであることを表示しないでSNSで依頼に沿った投稿をする行為等がステマ広告に該当し、違法となる危険性が生じます。

Q.「集客」の方法にも留意すべき変化があるということですね。その他はいかがでしょう?

A.3つ目としては、同じく本年10月1 日から本格導入される「インボイス制度」。詳しくは以前のコラムをご参照いただきたいのですが、ブライダル業界内で活躍する小規模事業者のうち「所得が1 千万円以下の免税事業者」にとってインボイス登録は実質的な増税といえ、未だに登録するか否かの方向性について悩まれている方も多いと思います。

Q.逆に小規模事業者に発注する側としては、適格請求書を発行してもらえないと仕入れ税額控除に制約がかかり消費税の納税額が増えてしまいますので、難しい問題ですよね。

A.その通りです。ただ、法律の流れとしては小規模事業者を保護しようとする動きもありまして、4 つ目に挙げられるのが、本年4 月28日に成立した「フリーランス保護新法」です。施行は来年秋頃になりそうですので、それまでにブライダル業界のすべての業種、または立場の方々はそれぞれ準備が必要となります。

 

Q.ここまで重要な法律の動きが重なるのも珍しいですね。

A.本当にそう思います。ブライダル業界としては、対新郎新婦の取引のみならず、事業者間での取引についても大きな影響が生じますので、早めに準備をしておくことを強くお勧めします。

Q.しかし、何から手を付ければいいのか迷ってしまう方も多いと思います。

A.5月30、31日に東京ビッグサイトで開催される「ブライダル産業フェア2023」において、筆者は講演( 5 月31日11時開始)に登壇致します。今回ご紹介した法律についても、詳しく解説する予定です。またBRIGHTは両日ともにブースを設置して常駐していますので、個別のご相談などもお声がけください。コロナ禍で長く直接お会い出来なかった方々も多いので、産業フェアでお会いできることを心から楽しみにしております。

詳細はブライダル産業新聞紙面にて、5月11日号)