LISTEN to KEYMAN
キーマンに聞く

連載8《ファンを増やすためのエンゲージメント向上》試食に対応したサービスマンの指名制を導入【at-heart 代表取締役 稲岡利彦氏】
施設の組織全体で新郎新婦に寄り添うという意味でも、試食はチームワークをどう発揮するかの集大成であります。来館前の確認電話から収集してきたアレルギー、好き嫌いの有無といった情報を、ミスなく試食で対応していくことは、当日までの信頼感を築くうえでも大切です。
試食のショーアップという面では、美味しく感じてもらうためにまずは30秒前後の動画を流します。映像にはシェフが登場し、市場へ買い付けに行く姿や、食材を吟味する様子などを映し出し、料理に関するコンセプトも語ります。映像終了後に電気を点けた瞬間に、黒服のサービスマンが待機。出来立ての料理をスムーズに提供していくためには、組織力が必要です。まずは、こうした運営の形を作っていきます。
料理の説明に関してはサービスマンが対応。当日のイメージとして、サービスの質を感じてもらう絶好の機会となります。ちなみに全員接客を導入している会場では、サービスの指名制も設けていて、成約を受ける時に20%程度が試食で対応したスタッフを指名してくれます。指名が入った場合にインセンティブを設けるのも一つの手ですし、それがなくてもサービススタッフのモチベーションは一気に上昇します。
料理長は、最後の料理を食べ終わったタイミングで、プランナーと一緒に登場。プランナーから新郎新婦に料理長を紹介しながら、挨拶をして料理に対するコンセプトを伝えていく。サービスマンの料理説明と役割分担を明確にしておき、現場のプロの声を直に感じてもらいます。
試食会終了後にさらに気持ちを高めてもらうための仕掛けとして、感動映像を流します。エンドロールを流している会場もありますが、他人の映像であることから興味のない人もいます。それよりもチャペルでのバージンロードをお父さんと歩き、新郎にバトンタッチをした時の表情や、披露宴で祖父母が涙ぐみながら謝辞を聞いている姿など、結婚式をやるべきと訴求できる内容の映像の方がいいでしょう。
もう一つの仕掛けとして、試食会場からの退場をいかに盛り上げられるか。【退場体験】として、謝辞から退場までを体験してもらいます。扉の前で新郎新婦に並んでもらい、結びとなり扉が開くと、そこにはスタッフがずらりと並んでいる。とにかく手の空いているスタッフを数多く集めて、退場する新郎新婦に拍手と祝福の声をかけていきます。これは是非本番でも実施することをお勧めすると共に、試食後にもその感動を感じてもらいます。
これを一組毎に対応することで、サロンに戻る時間もずらせます。サロン係にとっても、ドリンクオーダーの段取りなどがスムーズになるというメリットがあります。
(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、5月11日号)

