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キーマンに聞く

連載4《集客力を高める SNS・フェア攻略法》“心変わりさせない”段階別アプローチ戦略【ウィーブ 事業運営本部本部長 太田 大資氏】
集客にあたって、どれほど魅力的な強みを持っていても、ユーザーの関心度に合わない発信では予約には結びつきません。インスタ集客で本当に必要なのは、「何を発信するか」だけでなく、「今の相手に、何をどう届けるか」という視点になります。
多くの式場が陥るのは、すべてのユーザーに同じように美しい施設写真を見せてしまうこと。もちろん写真の完成度は大切です。しかし、インスタを開いている人の温度感は一様ではありません。暇つぶしで流し見している人もいれば、式場を本気で比較している人もいます。この違いを無視すると、投稿は“比較検討中の人にしか響かないデジタルパンフレット”になってしまいます。結果として、認知は広がらず、フォローも増えず、予約にもつながりにくくなるのです。
そこで重要になるのが、「認知」、「興味関心」、「比較検討」、「行動」という4 つの段階、いわゆる集客ファネルに合わせて、インスタの機能を使い分ける考え方です。認知フェーズで有効なのはリールです。この段階の相手は、まだ式場探しをしているとは限りません。見せるべきなのは施設の外観ではなく、結婚式の感動シーンや親への感謝が伝わる一瞬。感情が動けば、スクロールは止まり、「この式場、なんだか素敵」とプロフィール訪問につながります。
次の興味関心フェーズでは、フィード投稿が力を発揮します。ここで求められるのは、きれいな写真よりも“役に立つ情報”。たとえば「予算内で理想をかなえる考え方」、「体型の悩みに合うドレス選び」など、プレ花嫁の本音に寄り添うカルーセル投稿は、保存されやすく、フォローの理由にもなります。フィードは単なる作品集ではなく、「後悔しないための準備の教科書」にするべきです。
さらに比較検討フェーズでは、ストーリーズやハイライトで信頼を積み上げます。他社と比べている人が知りたいのは、華やかさ以上に「ここなら安心できるか」という答えです。卒花のリアルな声、費用の考え方、プランナーの人柄、当日の流れ。こうした情報を見える化し、ハイライトに整理して残しておくことで、「不安が少ない式場」という印象をつくれます。迷いを減らす情報こそ、最後の決め手になります。
そして行動フェーズでは、背中を押す仕組みが必要です。ストーリーズで期間限定特典やフェアの魅力を伝え、今すぐ動く理由をつくる。そのうえで、遷移先は情報の多い総合ホームページではなく、予約に集中できるフェア予約専用LPに一本化することが重要です。せっかく行動意欲が高まっても、遷移先で迷わせれば離脱は起こります。最後まで迷わせないことが、予約率を左右します。
インスタ運用は、機能を“何となく使う”だけでは成果につながりません。どの段階のユーザーに、どの機能で、何を届けるのか。この設計が明確になったとき、単なる投稿の場ではなく、認知から予約までを滑らかにつなぐ集客システムへと変わります。
(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、4月1日号)

