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連載29《自社運営施設では成約率60% 中小会場の成約率UP》新店進出は自会場を見つめ直すキッカケ【KAKEHASHI 代表取締役寺田 英史氏】
ローカルエリアの中小会場にとって、マーケットに大手資本の新規出店があるたびに、熾烈な戦いを余儀なくされます。実際、当社の運営している会場のある静岡市も今年、大手の2 店舗が新規出店し、これまでの勢力図が大きく動くことは確実です。
新店の強みは、その新鮮さはもちろんのこと、施設が新しければもともとある式場よりも当然ハードの魅力は超えてきます。集客面でも、新しいハードを活かしたビジュアルは強力な武器になります。その圧倒的な強みに対し、竣工前の場合は建物を見れていなことに不安を感じる新郎新婦もいます。また、オペレーションの確立には多少時間もかかるでしょう。その点、当社の会場では、一日一組の貸し切りであるという独自性の高い1 日の過ごし方を商品化していることによって、新店との差別化を図っています。
また新店のスタッフはその分モチベーションも高く、元気に溢れています。そこで同じようなスタッフで勝負をするのではなく、ベテランプランナーの存在を前面に打ち出し、経験の高さ、経験の豊富さによる安心感を売りにしていくのも一つの手です。
とは言え、対新店の手法以上に大切なのは、マーケットの勢力図が大きく変わるからこそ、今一度自会場の立ち位置、強みは何なのかをキチンと整理するタイミングにすることです。そこを明確にした上で、できる限り同じ土俵に立たない。その方がローカルの中小会場の戦い方としては、最も理に適っていると考えられます
当社の会場も、もともとキャパが小さいというウィークポイントであったため、独自の勝ち筋を追求していました。そうした最中に、大手資本の2 店舗がオープンすることを知り、危機感も相まって、昨年以降、自会場の一日一組貸し切り、完全オーダーメイド料理などの特徴を磨き上げてきました。そのスタイルに完全にシフトするのが、2026年と捉えています。
実際にそれまで、通常の結婚式対応である程度の売上を確保できていたわけですが、新店オープンによって必然的に選択肢も広がり、分母はどんどん削られていきます。新店オープン後に売上への影響に気付き、そこから準備をして何かを仕掛けても遅いわけです。仕掛けたものが形になるまでに1年は経過してしまいますし、その点では、自会場を見つめ直すキッカケと考え、いかに早く準備をできるか。
もう一つ、大手資本では出来ないこととして、地元企業の特性を活かして、地域とタッグを組んだ取り組みも大切でしょう。これは当社としても今後の話ですが、地元のレストランや結婚式をしていないホテルと手を結び、自会場だけでなく地域の資産を結婚式の箱として活用していく。こうした地元感を活かした細やかな対応は、大手は決してやらないことであり、ローカルの中小会場ならではの強みにもなると考えられます。
(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、3月1日号)

