LISTEN to KEYMAN

キーマンに聞く

連載14(前編)《T&G岩瀬賢治社長のブライダル経営者サロン》運営受託を積極展開(ゲスト:ディライト 代表取締役社長/CEO 出口哲也氏)

連載14(前編)《T&G岩瀬賢治社長のブライダル経営者サロン》運営受託を積極展開(ゲスト:ディライト 代表取締役社長/CEO 出口哲也氏)

 投資をかけずに出店効果をもたらす手法として、運営受託を積極化するブライダル企業が増えている。ディライト(奈良県奈良市)もオテルグレージュ、八戸プラザホテルなどの運営受託案件を獲得し、スピーディーな再生によって安定的な収益を確保。これまでレストラン、ブライダル、ホテルの直営事業を展開してきた強みを発揮している。テイクアンドギヴ・ニーズ(東京都品川区・以下T&G)岩瀬賢治社長の経営者サロンは、同社の出口哲也社長をゲストに運営受託のメリット、課題などを2号にわたって語り合う。

3名の社員が八戸に常駐

――ディライトはコロナ禍において、ホテルの運営受託の展開を進めてきました。

出口「福岡の結婚式場、奈良、熊本のホテルなど、コロナ前から出店準備を進めていた中で、オープンのタイミングがまさにコロナ禍に直撃しました。とにかくやるしかなかったわけですが(笑)。コロナの影響で金融機関の融資も思う通りにならず、それでも成長戦略を描く必要があり、資金を使わずに出店するためには運営受託ということで、積極的に開拓していきました。もっともブライダル各社も運営受託を積極化してきたタイミングで、案件に対する競争は激しくなっています。それならば他がやらない方法ということで、自社でホテルを直営している強みを活かし、まずはホテル運営から入ってブライダルにも対応していくという形です。八戸プラザホテルもその一つなのですが、とは言え決定までには社内で様々な議論はありました。」

岩瀬「ブランディング面などから、会社として対応するべきかという話は出てきますよね。」

出口「同じ疑問は社員からも出ていました。遠隔地で、再生に対する大きな責任もありますから。ただ、そうした状況だからこそ、再生できればどこでも通用するだろうと。昨年8 月にスタートして、6 ヵ月で単月黒字を達成することができました。宴会、ブライダルはまだ時間はかかるものの、宿泊は過去最高の稼働率になっています。」

岩瀬「もともとホテルで働いていた人たちと、一緒に仕事をしていくという方法ですか。」

出口「6 ヵ月間はスタッフ3名を常駐させて、一緒に仕事をして現地スタッフと人間関係を構築していきました。組織を変える上でも、現地スタッフとの信頼関係は大切ですから。」

岩瀬「福岡のオテルグレージュのブライダルに関しては、非常に興味を持ちました。ホテルとして素晴らしい一方、ウエディングだけ見た時には厳しい環境だったかと思うのですが。」

出口「実は、このホテルは素晴らしいということで、宿泊体験に行ったのが始まりです。博多から1 時間半ほどかかり、こんなに遠いのかと(笑)。ところが現地に着き、丘の上から景色を見た時に感動しました。こういう施設は、これからも残していくべきだと。宿泊は6 室しかありませんから、とにかくブライダルが重要。現在は単年度黒字になっています。」

岩瀬「ホテルとしてのクオリティの高いこうした場所を運営受託することは、社員にとってもいい経験になります。当社のようなある程度の規模の場合、やはりどのくらいの利益が出るのかといった面を重視することも多く、この規模のホテルを手掛ける機会はほとんどないのでその点で羨ましいと思います。」

(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、10月1日号)