LISTEN to KEYMAN
キーマンに聞く

連載 第3回《全員が役割を担う 新規接客の演出》試食を通じて当日サービスの安心感を与える【at-heart 代表取締役 稲岡利彦氏】
前回は、新規の会場見学におけるキャプテンの役割を紹介しました。今回は試食のシーンを取り上げます。
前提として、新規の試食はバンケットで実施すべきです。披露宴の開始は多くの場合11時から。一方で新規は9 時に新郎新婦が来て、試食は10時過ぎから30分程度。11時開演までには十分間に合う時間で、当日の雰囲気をイメージしてもらうことが大切です。
バンケットでの試食であれば、キャプテンが席までエスコート。メニュー・食材・ポイントなどを説明し、その後の配膳はサービススタッフが担当します。試食をサロンなどで実施すると、その役割が担当プランナーやサロン係というケースも多々見られます。これでは料理・サービスの特別感を演出できません。だからこそ試食はバンケットで、さらに当日と同様に、サービスはキャプテン・サービスマンが担当すべきです。
実際に協力を得ようとしても、なかなか首を縦に振ってもらえないという声も聞かれます。披露宴の準備で忙しい、スタッフの休憩も必要など。その時間にキャプテンは親族紹介などを対応している場合もあり、だとすれば他のサービスマンにしっかりと案内をしてもらい、キャプテンは挨拶だけでも十分です。小さい子どものゲストを想定している顧客から席や料理はどうかという質問もあり、現場を知っているキャプテンが答えることで懸念材料は払拭されます。
そもそも結婚式場のキャプテン・サービススタッフは、顧客とコミュニケーションの機会がそれほどありません。披露宴の現場で料理説明をしない場合も多く、配膳のみの仕事になりがち。新規の試食の場はコミュニケーションこそが重要であり、その点でモチベーション向上や学びの機会となります。これをキャプテン・サービスマンに理解してもらうことで、協力を得ていくべきでしょう。
料理説明に関しては、料理長の役割というイメージもあります。確かに、話上手な料理長であれば対応できますが、新規接客の戦略的な考えからすればもう少し重要な役割を担ってもらうべきでしょう。料理説明はあくまでもサービスマンで対応し、料理長には全体のコンセプトを語ってもらう。料理長の威厳も意識し、試食終わりに登場して、プランナーが紹介しながら会話を導いていきます。
試食のサービスで、顧客に安心を感じてもらうことが出来れば、他の会場の見学を予定していた場合にも大きなアドバンテージとなります。実際に自分たちの結婚式は、このキャプテン、サービスマンに担当してもらいたいという指名を受けることも。そうなれば、試食を担当するスタッフにとってもやりがいとなり、成約に確実に結びつきます。
(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、5月11日号)

