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キーマンに聞く

紹介率は60%を記録【創和プロジェクト 会長 近藤養造氏・代表取締役社長 近藤啓輔氏】

紹介率は60%を記録【創和プロジェクト 会長 近藤養造氏・代表取締役社長 近藤啓輔氏】

 式次第もない白紙の状態から、一組一組の結婚式を作り上げている創和プロジェクト(北海道札幌市)。オリジナルウエディングへの評価は高く、ワンバンケットながら1号店は20年間250組を維持し、2号店は300組を超えている。圧倒的な集客のベースになっているのが紹介率60%という数字で、同じ会場での結婚式を希望するゲストも多い。『日本の結婚式を変えたい』という思いを実現するために、2019年からオリジナルウエディングのノウハウを、他会場と共有していくDCメンバーズを発足。現在全国の7社に対して、研修プログラムのほか、オリジナルの演出事例をまとめた【ジャックインザボックス】を提供している。今号では創業者でもある会長の近藤養造氏、代表取締役社長・近藤啓輔氏に、プログラム開始までの経緯やDCメンバーズに対する思いを聞いた。

日本の結婚式を変えたい
――自社で積み重ねてきたオリジナルウエディングのノウハウを、他会場にも提供しています。いつから開始していますか。
社長「2019年秋から、DCメンバーズという名称で展開しています。もともと会長が社長だった時代から、満足を超える感動を作るといったことを目標に結婚式を手がけ、社員教育も進めてきました。『日本の結婚式を変えたい』という強い思いがありましたが、結局のところ当社が出店している札幌エリア近辺を変えたにすぎなかったわけです。理想を現実にするために、全国の仲間を集い、ノウハウを共有していこうと。私が社長に就任した際、スタッフを東京ディズニーランドの研修に参加させましたが、貴重なノウハウの塊を、まさに裏の裏まで見せてくれました。ノウハウとは自分達だけで抱えておくものではなく、もっと広く共有していくべきであると考え、DCメンバーズをスタートしました。」
会長「19年前に1号店をオープンしましたが、ワンバンケット2回転ながら常に250組を維持してきました。エリアの2番手会場が160組程度ですから、ダントツのトップです。また平均単価も、札幌の相場の倍近くに達しています。その後1店舗では対応しきれず、1日3回転の2号店を開業し、この会場もこれまで300組を切っていません。札幌でそれだけの組数の施行を長い期間続けていることから、関心を持つ同業者もいて、これまでも見せて欲しいという依頼がありました。当社としても、『日本の結婚式を変えたい』という思いがあったため、どんどん見学してもらい、同じような結婚式をしてみたらどうですかと提案してきましたが、実際に半年、1年後にその会場に行ってみると、結局何も変わっていなかったわけです。表面的なところを見てもらっても、なぜこういう結婚式が出来るのかは分からない。教えるのであれば徹底的に対応するべきであり、今回社長がそのプログラムを作って、当社と同じレベルになるまで責任を持ってサポートしていく仕組みを作りあげました。」
――もともと脱サラでブライダルを始めたそうですね。

ホテルで見た衝撃の演出
会長「衣裳の卸からスタートしました。当時は今以上に定型化している結婚式が多く、参加する度にどれも同じものばかりで早く終わらないかなと思ってえが用意され、会場が暗転し2人の入場かと思いきや、黒人の歌手が歌を歌いながら入ってきて、その後彼女が指さした先に、新郎新婦が登場しました。それまで見たこともないインパクトのある演出に、衝撃を受けました。なぜ普段からこうした結婚式をしていないのかと尋ねると、社員の結婚式だから出来た演出だという答えでした。何度も打合せをして、リハーサルの時間もかけられる。これを一般の顧客に提供していくことは、手間もかかり、失敗した時のリスクを考えると無理だということでした。それを聞いた時に、いい結婚式はやれば出来ると確信し、まずはプロデュースから始めました。ただ会場の反対が多くなかなか理想の結婚式ができなかったため、自社会場を開業したという経緯です。」
社長「プロデュース時代からこだわっているのが、白紙の状態から打合せを始めること。例えば来賓の挨拶、乾杯も本来は当たり前のものであり、通常の打合せであれば、誰にお願いしましょうかとなります。こうした結婚式で定番化していることも、まずは白紙にして考える。そもそも乾杯、来賓の挨拶を、入れるべきかどうかから話し合います。必要ないのであればやらないという人もいれば、やるべきではということもあります。実施するのであれば、どんな風にしていくのかを考えてもらい、プランナーと共にアイデアを出していきます。乾杯シーンも単に社長の名前を呼んで登場してもらうのではなく、もっとインパクトのある演出ができますから。例えば新郎新婦の入場も、そこから披露宴が始まる必要はないわけです。こうしたことを話すと、キョトンとする新郎新婦もいます(笑)。もちろん、削っていくだけでなく、それに代わる盛り上がるシーンなどもプランナーが2人と一緒に考えていきます。式次第もないところから作っていくことにより、自ずとオリジナルウエディングになります。」
会長「オリジナルウエディングを提供しようとして、新郎新婦の好きなようにしましょうと言っても、本人達も何をしたらいいのかも分からない。結果として、定番化している流れを当たり前のように入れることになります。結婚式場の宣伝文句として、『自由なオリジナル結婚式』と言っても、蓋を開けてみれば流れはほとんど変わっていなことが非常に多いです。私はこれまで社員に対して、新郎新婦にニーズはないということを教えてきました。ニーズはこちらが作り、そこに新郎新婦を引き上げていく。そうでなければ、本当のオリジナルウエディングにはなりません。」
(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、6月1日号)