LISTEN to KEYMAN
キーマンに聞く

第3回《ブライダル業界の法律問題―弁護士の視座―》〔ネットリテラシー②〕インスタグラムの投稿に関連した肖像権について【リフト法律事務所 代表弁護士 川村勝之氏】
今回はInstagramと肖像権についてです。肖像権とは、自己の容貌等を撮影されない、撮影された写真をみだりに公表されない人格的利益のことです。簡単にいうと、人々には勝手に写真を撮影されない、撮影された写真が公開されない利益があるということです。
では、写真の一部に人が写り込んでいたら、その全てが肖像権の問題となるかというとそうではありません。肖像権侵害で違法となるのは、無断撮影や写真の公開によって「精神的苦痛が社会通念上受認すべき限度を超える」場合とされています。簡単にいえば、一般の人々の感覚でガマンの範囲内と判断される場合は違法とはならず、さすがに許容範囲を超えると判断される場合に違法となります。
この受認限度内か否かは、写真の人物が特定できるか、撮影された場所・状況、利用方法等の様々な事情から判断されます。例えば、公的な場所で大勢がいる風景の一部として撮影され、当該人物の特定がしづらい構成で写真の一部に写り込んでいる場合は、受認限度内と判断されやすいです。反対に、自宅内を道路から撮影されその写真が公開されることは受認限度を超えるものとされ違法とされるでしょう。このように勝手に撮影されないと想定されている場所において、人物が特定できるような写真を撮り、勝手に公開することは肖像権侵害のおそれがあります。
Instagramでは、街中でのフォトウェディング、披露宴の状況等、様々な写真の投稿がされることがありますが、今一度投稿する前に、肖像権侵害のおそれがないかを確認するようにしてください。次回は具体的な事例を交えてより深く解説します。
(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、6月1日号)

